小児科 すこやかアレルギークリニック

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“どころではない”どころではない
2016年03月15日 更新

先日、新規で食物アレルギーの相談に来られた患者さんがいました。

最近はそういう患者さんが多いのですが、他県から転居されてきたようです。卵と乳の除去という触れ込みでしたが、よくよく聞いてみると、様々なものが未摂取でした。

驚いたのが、エピペンを持っていうこと。1歳頃に卵で強めの症状が出ていましたが、その後は大した症状は見られておらず、私ならエピペンは処方していなかったかもしれません。

強い症状を起こしたことがあれば、エピペンは持っていた方がいいと考える方もいるのかもしれません。それは否定しません。ただ、重症だからといって“食べることを諦める”ことの方がもっと危険だと思っています。

ちなみに、前医はアレルギー専門医で、その県ではトップクラスに負荷試験をやっているとホームページに書かれていました。そんなにやっているのなら、こういう患者さんにも食べさせる努力はすべきでしょうが、「負荷試験どろこではない」と言われたそうです。

いつも言っているように、最近は完全除去はすべきでなく、何かしら食べさせていた方が有利とされます。加工品くらいは食べさせることは難しくなさそうです。それこそ、“どころではない”どころではないのです!!。

それにしても「負荷試験どろこではない」というフレーズ、安易に使うべきではありません。以前は、専門でない医師が使っていましたが、今回は立派は専門医です。

当院では、卵、牛乳、小麦の超重症な患者さんを診ていますが、微量で負荷試験を行っています。

先日、卵と乳アレルギーの超重症な患者さんの親御さんから希望があり、ある大学病院(新潟の大学ではありません)に紹介状を書きました。卵は当院で数mgで症状が出ることを確認しており、卵は負荷試験されませんでした。乳は負荷試験を行いましたが、開始の0.1mlで症状が出て、中止となりました。大学病院でトップクラスの重症なのだそうです。

自分で言うのも何ですが、開業医でここまでやるべきかは置いておいて、それなりのレベルのことをやっているのかなと思った次第です。

今回のケースは、そこまで重症でないにもかかわらず、完全除去となっていたことに違和感を覚えます。軽症ならどんどん食べさせた方がいいと思っています。開業医は、自分で勝手に線を引いて、「もうできない」なんて言いますが、客観性に欠けるし、ましてや専門医なら、もう一工夫しなければいけないでしょう。

いずれにしても、患者さんのために、卵を食べさせて、アナフィラキシーを遠ざけ、エピペンから卒業できるように頑張っていこうと思っています。