小児科 すこやかアレルギークリニック

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主治医の意向に反して
2016年03月23日 更新

最近は、新年度を控えていることもあり、食物アレルギーの診断書の記載を求められることが多くなっています。

ある患者さんの話なのですが、親御さんも一生懸命で、卵や乳は解除になってきていて、ピーナッツなどが負荷試験はまだ行えておらず、食べられることが確認できていない状況でした。

園児で、食べたことがない食材の場合、園で食べさせる訳にもいかず、私が把握している範囲では除去にしていただいています。検査が陰性であれば、家で食べてもらうこともありますが、必要があると判断すれば負荷試験を行い、食べられることを確認し、解除としています。

この患者さんは、だいぶ負荷試験でシロクロ付けられていましたが、また食べられるかどうか分からないものもあったため、誤食時の抗ヒスタミン薬を園側に預かってもらうようお願いしていました。

ところがです。その園では、卵や乳は食べられるようになっている。誤食は100%有り得ない。ピーナッツなどは給食には出ない食材なので、内服薬を預かる必要はないと言ってきました。

人間はミスをする動物なので、ヒューマンエラーという言葉もあるくらいです。園や学校で誤食事故はかなりの頻度で起きていますが、どれも誤食させようとして誤食させている訳ではないはずです。

親御さんも心配性な方ではありますが、私自身も自信を持って他の児と同じ給食を出してくださいとは言えない状況でしたので、内服薬くらい預かった欲しいと考えました。

ところが、園側は軽いから必要がないと言い切ります。何を根拠にそう言い切れるのでしょうか?。その園が言うには軽ければ、内服薬を預からなくていいというマニュアルがあるそうで、是非とも見せていただきたいものだと思っています。

誤食もないよう努力してされているのだろうと思いますが、「100%有り得ない」と言い切る辺りは、逆に申し訳ないけれど信用できません。

ちなみに、先月誤食事故があった市内の別の保育園での話です。誤食事故があり、大々的に県内ニュースで報道され、その事故後の話し合いで、こういう発言が飛び出しています。「私たちは勉強してるので、誤食はない」のだそうです。

最近、食物アレルギー対策の徹底が叫ばれていて、園や学校の先生は大変だなと思っています。私がサポートできるのは医学的なことで、栄養的なことや調理の実際ということは手薄でしょうが、それでも困っている園や学校に協力は惜しまないと思っています。

ただ正直、今回のようにやや感情的になり、親御さんの不安を省みないような対応をされると、全面的に協力したいという気持ちも萎えてしまいます。

一部の園や学校では、常識的なものから一線を画した極端な対応を取っているところもあります。自分たちを守るために、そういう体制になっているのだろうと思っています。

今回も、主治医として診断書には責任を持っています。私も必要のない薬を預かるよう無理強いしているつもりはありません。主治医の意向に反して、内服薬を預かりたくない、誤食があっても薬は飲ませないと言い切る園の対応は理解に苦しみます。

ちなみに、先日除去していたピーナッツの負荷試験を行い、ピーナッツは除去の必要がないことが分かりました。除去の必要がないというところまであと一息のところまで来ています。

話がうまくまとまってくれるといいのですが…。