毎日真面目に診療し、1日、1日過ごしているという感じです。
気がついたら、もう少しで4月なんですね。もう今年に入って、4分の1が終わろうとしていると思うと、ビックリします。
ただ、4月が近いということなのですが、引っ越しのため、紹介状を希望される方が多いのは感じていました。もちろん、アレルギーがあり、この後も継続治療が必要となると紹介状を書くのはやぶさかではないのですが、正直言って、ちょっと思うところがあります。
昨日も触れましたが、開業医という存在は、怠けようと思えばいくらでも怠けられ、患者さんよりも自分の利益を優先することができます。実際、やりたい放題の医者も結構いますね…。その一方で、日々勉強してやろうと思えば、スタッフの揃ったアレルギー専門病院や大学病院以上のレベルで診療することもできます。
当院でも、アトピー性皮膚炎を早期に見つけ、最近は荒れた皮膚から食べ物が入って食物アレルギーを発症すると言われています。皮膚をツルツルにして「経皮感作」を防ぐようにしています。食物アレルギーで困り果てた患者さんを多くみていると、いかに食物アレルギーを防ぐかという思いが強まり、それを防ぐ可能性のある治療に向かわざるを得ないのです。
世の中に、こういう思いで診療してる小児科医や皮膚科医がどれだけいるのだろうかと思っています。普段、診療していると、ほとんどいないだろうと感じています。少なくとも当院に湿疹が良くならずに受診される患者さんの100%がアトピー性皮膚炎の診断すらされずに、効かない軟膏を出され、何度も通院されられています。皮膚はツルツルになることなんてまずありません。
その間に「経皮感作」が進んでしまう恐れがあり、実際、調べてみると様々な食品が陽性になっていたりします。親御さんはお子さんのことを少しでも良くしようと、皮膚科や小児科に通っているのに、湿疹が良くならないばかりか、食物アレルギーまで発症してしまうのです。儲かるのは医者のみで、患者さんに通院するメリットなんて皆無でしょう。
食物アレルギーに関しても、近隣では食物アレルギーに理解のある医師はほぼ皆無で、負荷試験も隠蔽されており、負荷試験をして少しでも食べさせてあげたいと考える小児科医ってこんなにもいないものかと愕然としています。
アトピー性皮膚炎や食物アレルギーに理解のない医師はぜんそくも往々にしてキチンと管理ができません。継続すべき薬があっという間に中止されていたり、逆に症状がないのに延々と飲まされていたり…。
これらの分野は、それなりのハイレベルのことをやっているつもりで、さらに「オレが何とかしなければ」という責任感を持って診療しています。そうです、いまの医療で多くの医者に圧倒的に欠けているのは、責任感だと思っています。責任感がなければ、日頃遭遇するような無責任な医療なんてできないはずなのです。
そうやって手塩にかけて治療してきた患者さんが、引っ越しするとなると、紹介先が問題になります。自分と同等もしくはそれ以上のレベルと責任感を持って診療してくれる医師は、全国的にもそう多くはないと思っています。
ハッキリ言えば、紹介状を書くのが苦痛です。自分で最後まで診るつもりでいるのに、治療を継続できないのは、悲しくて仕方ないというのが本音です。
既に何通も複雑な思いで書いています。悲しい思いで、もう数通書くことになるのでしょう。春以降の新たな患者さんとの出会いに期待しています。


