例年、当院はこの時期、負荷試験が混雑します。
新年度に合わせ、食物アレルギーの診断書の記載を求められることが多いからです。
1年ぶりに受診される方もいて、負荷試験をしなければ最新の診断書がかけない方も多く、私のプライドにかけて、今の状態の正しい診断書を書くために、負荷試験を行うようにしています。
となると、1日に6、7人なんてことも。昨日はナッツの負荷が2件ありました。1人はカシューナッツのお子さん。食べたことがなく、アレルギー検査がちょっと高く、クラス4でした。
私の経験や学会に参加して勉強したことからすると、ナッツ系ではアーモンドは高くても何ともないこともありますが、ピーナッツやカシューナッツ、クルミは数値が高いと症状が出ること多いようです。
カシューナッツもクラス4なのですが、食べたことがない場合は、微量で症状が出るのか、意外と食べられるのか、ある程度知っておいた方がいいと考えています。負荷試験の結果は、食べ始めてまもなく症状が出てしまいました。
結局、1粒も食べられないことが分かりました。これって本人にとっても、親御さんにとっても有益な情報と考えています。ナッツ類やソバ、エビなどはこんな感じで、数値が高いから除去なんて言われていることが多いでしょうが、一歩踏み込んだ負荷試験は、私は必要だと考えています。
これまでは食べたことがなかったので、本当にカシューナッツアレルギーなのか分かりませんでしたが、これで除去が必要であることがハッキリしましたので、正しい診断書が書けます。
もう1人は、ピーナッツの負荷試験でした。今回のタイトル通り、ピーナッツアレルギーの診断に切り札があります。「Arah2」と呼ばれる項目です。これはピーナッツ内の貯蔵たんぱくであり、よりピーナッツアレルギーを反映すると言われています。
個人的な経験では、ピーナッツの数値がクラス2や3でも負荷試験で食べられたことがあります。往々にしてこういう患者さんは、Arah2が陰性だったりします。今回の患者さんは、確かピーナッツはクラス2で、Arah2はクラス1でした。
ピーナッツがクラス2程度なら何人も食べさせており、Arah2はいわば(±)でしたが、正直大丈夫だろうと思っていました。
当院では10粒負荷しているのですが、10粒食べ終わってから消化器症状など軽い症状が出てしまいました。Arah2が微妙な結果でしたが、症状もビミョーというか、十分量食べた上で軽い症状が出ました。まさに結果も(±)って感じです(汗)。
これまではピーナッツがクラス2以下なら負荷試験に取り組んでいたし、Arah2が検査できるようになってからはクラス0の患者さんに負荷試験をやることが多かったでした。Arah2は意外と検査の数値だけで、食べられる、食べられないの判断が推測できるのかもしれません。
今後は今回の経験を踏まえて、ピーナッツの負荷試験の適応を考えていきたいと思っています。


