小児科 すこやかアレルギークリニック

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「負荷試験どころじゃない」
2016年04月08日 更新

患者さんが、食物アレルギーの相談をした時にかかりつけ医から「負荷試験どころじゃない」と言われたとします。

「果たして、本当だろうか」と思っていただきたいと思っています。昨日、たまたまでしょうが、外来でそんな話が2回出ました。

一人目は、富山県から負荷試験に通ってくれていた患者さん。小麦が重症で、富山県内の負荷試験をやっている専門医から「負荷試験どころじゃない」と言われて、当院を受診されました。

確かに少量の小麦で症状が出る重症な患者さんでしたが、少ない量から食べさせていき、間をおいて負荷試験を行っていました。当院ではよく経験していますが、負荷試験ごとに食べられる量が増えていっていました。やはり、“食べて慣らす”というのは本当です。

昨日は、うどん200gで負荷試験をし、完食しています。お母さんも嬉しそうでした。確かに重症だったけれど、負荷試験をして少量ながら食べられそうな量を確認した上で、それを食べ続けるという地道な努力をした結果でした。

負荷試験をやったからこそ、ここまで積み上げられたことで、専門医だからこそ、「負荷試験どころじゃない」という言葉は発するべきではなかったと思っています。

もう一人は、地元の有名な小児科に行っていました。食物アレルギーの相談に当院を初めて受診しています。

ちなみに、この先生は当院で負荷試験をやっていることを知っていながら、「地元で負荷試験をやっているところはない、新潟市まで行かないといけない」と平気で言えるような人です。結局、ウソがばれて、その患者さんは当院を受診されています。

親御さんは、何とかして食べられないかと考えていました。当然、ネットなど情報源はたくさんありますから、負荷試験の存在を知るに至ります。親御さんが小児科医に負荷試験の話をした途端、烈火のごとく怒られたそうです。「負荷試験どころじゃない」と…。

残念ながら、昨日初めて当院に来られ、早速負荷試験をやることになりました。最初の患者さんは、問診で小麦アレルギーが重症であることが分かりましたので、負荷試験の経験が浅いと「負荷試験どころじゃない」という気持ちも分からなくもありません。しかし、このケースでは、さほど重症なエピソードもなく、「負荷試験どころじゃない」と言い、しかも怒鳴りつける気持ちが分かりません。いまだに苦手な分野を聞かれると怒り出す医者やいるようですが、勘違いをしているようです。

アトピー性皮膚炎も見逃され、負荷試験もできないと怒鳴られ、そんな状況で当院を受診し、負荷試験ができることが分かりし、「もっと早く来ればよかった」と反省されていました。

私の場合、負荷試験歴は15年程になります。新潟県では一番古く、全国的にもベテランの部類に入る頃かなと思います。ピーナッツやソバがクラス6だったりすると、相当な確率で強い症状を起こすでしょうから、「負荷試験はできない」と言ったことがあるかもしれません。

しかし、卵やミルク、小麦がクラス6でも「負荷試験どころじゃない」とは言ったことがないし、口が裂けてもそうは言いたくありません。少量なら食べさせられる可能性が高いからです。

ついこの前も、北関東のアレルギー専門医から卵でアナフィラキシーを起こしたお子さんに対し、「負荷試験どころじゃない」と言われていましたが、転居で上越に来られ、早速負荷試験を行っています。加工品は立派に食べています。

また、新潟市の非専門医から「負荷試験どころじゃない」と言われていた患者さんの場合は、一理ありました。ミルクがクラス6だったからです。しかし、乳の加工品が食べられ、最終的に牛乳で負荷試験をし、60ml飲めました。

私の印象では、かかりつけ医からアレルギー専門医であっても「負荷試験どころじゃない」と言われたとしても、その多くは正しくないと思っています。