小児科 すこやかアレルギークリニック

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病院からのお知らせ

8年半で「初」
2016年04月28日 更新

やはり医師たる者、ただしく診断し、適切な治療に結びつけ患者さんの症状をいち早く改善させることが大切だし、患者さんもそれを期待しています。

いつも言っていることは、医師が正しく診断せず、治療もいい加減で、その結果、症状は改善もしないということが全国各地で繰り広げられています。アレルギーは、慢性の病気なので、そうやすやすとは良くなりません。良くなっていないにもかかわらず、医者がそれをおかしいとは考えず、延々と同じ飲み薬や塗り薬を出し続けるのは、“詐欺”行為だと訴えています。

感染症でも、診断は重要です。例えば、上越では溶連菌が結構流行っています。熱が出て、喉が痛いと訴える患者さんは、それなりの確率で溶連菌が検出されます。熱と喉が痛いは必須項目ではなく、熱がなかったり、喉の痛みを訴えなかったりします。

手足や体の痒くて細かい湿疹が主訴だったりします。溶連菌感染症では、そんなに多くはないですが、体に湿疹が出ることがあります。あとは、診察所見です。のどにブツブツと発赤があれば可能性は高まります。

溶連菌と診断されると、抗生剤を処方します。登園、登校許可書が必要となりますが、薬が著効するので、じきに許可所を書くことができます。

これは反省すべきことですが、いわゆる風邪に対し、自らの判断だったり、親御さんの希望だったりで、抗生剤を出すことがあります。ウィルスが原因だと、抗生剤は効果がないので、なかなか熱が下がらなかったりします。

溶連菌に有効は抗生剤を出すと、半日もあれば症状は軽快します。親御さんもその効果にビックリされることもありますし、私もそれを聞いて特効薬であることを実感しています。

少し前に熱が続き、他院にかかっていたにもかかわらず、心配で当院に相談に来られた患者さんがいた話をしました。こういう時に、前医と同じ「3分診療」をしては、患者さんを絶望させるだけです。内心「医者なんてどこに行っても同じ」なんて思ってもらっては困ります。

何とか原因を追求しようと考え、アデノウィルスが原因であることを突き止めました。わりとよくある感染症が原因と分かったことで、親御さんはとても安心されました。時間をかけて診察し、知恵を振り絞ってよかったと思っています。

この患者さんの場合、血液検査で前医からウィルス感染であろうと言われていました。医者は、ウィルス感染なら特効薬がないので、待つしかないと高をくくっていたと思います。確かにそうですが、親御さんの気持ちを考えると、原因を追求すべきでした。

当院は、お陰さまで開院8年半になりますが、ある日の午前中に点滴を4人も行ってしまいました。これは恥ずかしいことだと考えています。点滴を多くやる小児科医は結構いると思いますが、私は大して必要ない処置と考えています。実際に、開院してから点滴を同時に2人やることが何度かあったくらいです。

それが、4人同時にというのは、とんでもないことです。どの患者さんも原因は突き止めています。ロタウィルスです。いま周囲で流行っているロタウィルスは、嘔吐を繰り返し、脱水に陥りやすいようです。どの患者さんも集中的に吐き、水分も摂れない状況で受診されており、発熱も伴ったりしています。

また、変わった特徴として、高年齢の子もかかってしまうことです。今のところ、最高齢は7歳です。通常、小学生はこれまで何度かロタウィルスにかかっているとされ、かかっても軽くしかかからないと言われます。今年はそうではありません。6、7歳でもヘロヘロになって受診されています。

最近は、ロタウィルスが猛威をふるっているようです。ご注意頂きたいと思っています。