少し前にも言いましたが、ぜんそくのお子さんの調子がイマイチです。
風邪を引いて悪化することもありますが、寒暖の差で悪化することもあります。このゴールデンウィークも天気予報によると、気温が30度近くまで上がる日もあると思えば、翌日には20度程度までしか上がらず、その激しさが伺えると思います。
先日、まだ0歳の赤ちゃんがゼーゼーすると言って当院を初めて受診されています。
よく普通の小児科医はぜんそくを“風邪”と誤診することが多いと言っています。重ければさすがに診断できるでしょうか、軽症や発症しかけだと診断できないようです。
その理由の一つに、ゼーゼー言うタイミングが挙げられます。一般論としてぜんそくは夜から朝に悪化して、日中は驚くほど咳が出ないことが多いと思います。つまり、診察に来た頃にはゼーゼーは聞こえなくなっていることが多いのです。
親御さんからすれば、「あれだけゼーゼー言っていたのに…」と思うでしょうが、小児科医は昼間の胸の音がキレイだと、「風邪ですね」と言い切ってしまうことが少なくありません。
医師と親御さんは、お子さんの症状を改善させるという点で目的が一致していますので、夜にゼーゼーしていたと言われれば、私なら「今、聞こえないだけなんだな」と捉えますが、専門でないと親御さんの言うことを重視してないように感じます。
今回の0歳児も、夜にゼーゼーしていて、昼間に聴診器で音が聞こえないことを理由に「風邪としか言いようがない」と診断されていました。
でもよく考えていただきたいのは、親御さんがぜんそくがなかった場合、これまで風邪を引いてゼーゼー言ったことがあるか?を考えてみて欲しいのです。多分、ないはずです。
病気って、常に医師の目の前で症状が起こるとは限りません。親御さんの言うことを重視しないと病気の診断や治療はできないはずです。ましてや、アレルギーは慢性の病気なので、繰り返し症状が起こります。親御さんの話の中にヒントは沢山隠されているはずなのです。にもかかわらず、“風邪”と言い切ってしまう小児科医って、どう思われますか?。
ただし、今回のお子さんはまだ0歳児で、さほど症状は繰り返していませんでした。私の場合、どう捉えているかというと、そもそも「ゼーゼー」は、気管支に痰が絡み、内側に溜まります。呼吸するたびに痰がふるえてゼーゼーという音を発します。痰は邪魔なモノなので、人間の体は排除しようと強い咳をして、吹き飛ばそうとします。つまり、痰がらみの咳が伴います。
あと、聞いてみると、親御さんにぜんそくがありました。残念ながら親がそうだと遺伝する傾向は強くなります。それも重要なヒントになります。そういう目で診ていると、場合によっては生後1、2ヶ月からぜんそくの気配をキャッチすることもあります。
今回の患者さんも、ぜんそくを発症しかけている状態だと考え、親御さんにそのように説明しています。これまでタンパクな診療を受けていたようで、「こんなに説明してもらったことは初めてだ」とおっしゃっていました。いい加減なことをやっている医者は驚くほど多く、当院が逆のことをやらなければ、地元の患者さんは救えないと考えています。逆に、そういう医療をやることを期待されているようです。
私は、他院にかかっていて当院に来られた患者さんに対し、医療のクオリティーの差を訴えています。残念ながら、医師の間でクオリティーの差は驚くほど大きいことを知っておいていただきたいと思っています。


