当院は、他院に通って良くならなくて受診されるケースは多々あります。
かかりつけ医が責任を持って診てくれればそんなことはないのでしょうが、近くの医者にかかっていて、症状が改善しないと受診されます。
昨日は、耳鼻科にかかっていた患者さんが当院を受診されています。熱が3日目でした。中耳炎もあるそうですが、程度は軽く、熱が3日も続く感じではないと説明されたため、別に原因があるのかと心配になったそうです。
患者さんはまだ小さく、診察にあまり協力的ではなかったのですが、熱の原因を明らかにしないといけません。のどは一瞬でしたが、扁桃腺にわずかに膿が付いているのを見逃しませんでした。
扁桃炎という診断でいいと思いますし、これが熱を続けている原因であろうと考えました。以前も触れたことがあると思いますが、アデノウィルスというウィルスが扁桃炎を起こすことがあります。
高熱が5日ほど下がらない、嫌なウィルスです。すぐに調べられますから、調べてみると陰性。別のウィルスかばい菌が悪さしているようです。すでにメイアクトといういい抗生剤が処方されていたので、敵もさる者と考えました。
炎症反応(CRP)も調べたいと思い、説明の上、採血させていただくと、6.4だったかな、かなり高い数値で、病気の勢いが強いと考えられました。炎症反応は数値が高ければ高いほど、病気に勢いが強く、一般的な医師の目安として10を超えると外来治療は困難で、入院が必要と捉えられています。
アデノウィルスも含め、ウィルスが原因の場合、抗生剤は効かないけれど、ばい菌が悪さしていそうです。抗生剤を使った治療が必要ですが、すでにメイアクトが使われており、それを使っても解熱しないくらい病気の勢いが強いということです。
当院は滅多に点滴はしませんが、点滴から抗生剤を入れる治療が必要と考えました。うまくいけばですが、翌日には熱が下がってくることもあります。すぐに入院治療は親御さんが望まれませんでしたので、少し外来で治療させていただくことにしました。
原因も分かり、病気の勢いも相当であると判明し、症状を改善し得るであろう治療も行うことができたと思っています。
ふと思いました。耳鼻科であれば、のども診ているはずですが、扁桃炎の話は一切出ず、中耳炎の話ばかりだったそうです。耳に気を取られて、のどはよく診ていなかったのでしょうか?。
いずれにしても、親御さんは当院に来てよかったと言ってくださいました。それは有り難い話ですが、逆に当院は小児科ですので、お子さんが熱が続く場合、原因検索と症状を取り去る治療は責任を持って行っています。外来治療が困難と思えば、入院治療を進めています。
喜んで入院するお子さんもしくは親御さんは普通いないので、外来治療をなるべく避けるようにしており、扁桃炎や軽い肺炎も治療しています。小児科医として20年以上のやってきましたので、これまでの知識や技術をフル活用して、外来でできることは全部やるという気持ちでやっています。
下痢が長引き、他の小児科から逃げてこられる患者さんも何人もいます。最近は、低身長や夜尿症の患者さんも目立ちます。
当院がアレルギーの病院と思っている方も少なくないようですが、小児科医としても真っ当なことを、患者さんの目線でやるよう心掛けているつもりです。今日は、そんなことに触れてみました(笑)。


