アレルギーは慢性に経過する、厄介な病気と言えます。
定期的に通院しなければならず、時間も手間もかかることになります。これは親御さんにとっても大変だろうと感じています。アレルギーの患者さんの中には、とても真面目な患者さんと、そうではない患者さんがいるようです。
私はお陰さまで開業してから約9年になりますが、それ以前は隣街の病院に勤務していました。その当時から診ていた、ぜんそくの女の子がいました。
結構ぜんそくが重くて、確か入院したこともあったと思います。今ほど吸入ステロイド薬がスタンダードでなかった頃、吸入ステロイドも使い、治療していました。
だいぶ症状が落ち着いてきたため、幾つか併用していた薬を減らしていきました。5年前に「気道過敏性試験」を行いました。
以前も触れたことがあると思いますが、ぜんそくの治療を止めていいか判断するファイナルアンサー的な検査です。これは1人当たり、検査に1時間ほどかかりますので、当院こだわりの検査です。
長年通院してくれた患者さんに対し、キチンと根拠を持ってく治療を中止としたいと思っていますので、時間と手間がかかろうとこだわってこの検査を行っています。
5年前、「気道過敏性試験」を行い、治療は中止してもいいだろうという結果が出たため、治療を中止といたしました。
ぜんそくの患者さんは、医師から「治った」と言って欲しいと考えているでしょうが、ぜんそくも慢性の病気。そう簡単には治りません。他院で治ったと言われ、実際には治っておらず、当院で治療し直している患者さんもいます。
ぜんそくは薬を使って治療している間は、症状が落ち着いていたも「治った」とは言いません。治療を中止し、5年間発作を起こさないことを確認して、ようやく「治った」と言うと定義されています。
私が上越市で開業しても、隣街からせっせと通院して下さいました。今回の患者さんにも同じことを言いました。当院では治療を中止しても、半年ごとに通院していただきました。ぜんそくは春と秋に発作を起こしやすいため、夏休みと冬休みに受診していただき、その半年間に何らかの症状が出ていないか確認させていただくためです。
治療中止後、それを1年、2年と続け、先日が5年目でした。まったく症状が出ておらず、しかも治療もする必要がなかったため、「治った」と言っていいのだろうと思っています。
患者さんは10代になっていました。ガッチリ握手をしたかったのですが、女の子だったし、長い付き合いになってしまったので、何か照れくさく、そっけない態度だったかもしれません。でも心の中では、「治ったよ。おめでとう、良かったね。」と繰り返していました。
ここまで診られるケースはあまりないですね。たいてい、患者さんの方が通院を止めてしまいます。それで自然に治ってくればいいのですが、きっと治る場合と治らない場合があるのでしょう。
ぜんそくは意地悪なところがあり、かなり重症だったりすると、真面目に通っても治らないこともあります。それほど真面目に通わなくても治ることもあります。
10代になると、学校や部活が忙しくなり、通いたくても通えないなんて事情もあろうかと思いますが、私としてはひとりひとりを責任を持って最後まで診たいと思っており、「治りました」とぜんそく患者さんすべてに太鼓判を押したいと思っています。


