小児科 すこやかアレルギークリニック

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残暑の中
2016年09月06日 更新

アイルランドは、雨が多いと言われる中、約1週間滞在して、ほとんど雨に降られませんでした。

現地の最高気温は20℃前後だったのですが、帰国してみたら連日30℃。またまだ夏なんだと感じています。ところが、昨日はゼーゼーいう患者さんが目立ちました。

例年、9月に入るかそれ以前からぜんそくの調子を崩す患者さんが出てきます。9月に入り、日が経てば経つほど「咳き込んで寝られなかった」とか「時々ゼーゼー言っていた」というような患者さんが増えてきます。

ぜんそくは、きっかけがあると悪化しやすい病気です。一番多いのは風邪でしょうね。熱が出た前後で、急に咳が悪化します。

今年は嫌な悪化要因があります。そう、RSウィルスです。風邪を引いてぜんそくが悪化する場合、咳はそこまでひどくないことが多いのですが、RSウィルスにかかった場合、高熱が続くことも多く、必要以上に咳が悪化する印象があります。

いまだ夏風邪の患者さんも目にしますが、その場合、だいたい2日以内に解熱するようです。熱が3日以上続くと、私の中では「風邪じゃないんじゃないか?」と疑うようにしています。咳の悪化度がひどければ、RSウィルスを疑うようにしています。

そもそもRSウィルスは、冬場に毎年それなりの規模で流行しますが、今年は夏にみられています。当院の夏期休暇前から認めており、帰国後も局所的に流行しているようです。

当院の休み中に、RSウィルスで入院してしまったなんて話も聞きました。周囲にRSウィルスの患者さんがいて、熱と咳がみられたため、他院にかかったそうです。RSウィルスのことを言っても、調べてもらえず、熱が5日以上続き、総合病院を受診したら、母の予想通りRSウィルスで、全身状態も悪かったため、入院となったのだそうです。

なぜ医院で、RSウィルスを調べなかったのか?。ズバリ、お金の問題です。1歳以上の患者さんに外来でRSウィルスの検査を行うと、検査費用が医院の持ち出しになってしまうため、多くの開業医が検査をしようとはしないのです。

こういう話を聞くと、いつも情けなくなります。私はこういう状況では、損を覚悟でRSウィルスを調べるようにしています。感染力が強いので周囲のお子さんにうつしてしまう可能性が高いのと、熱や咳が悪化する理由を追及するためです。

それはお金うんぬんの話ではなく、子どもを心配する親の気持ちの応えたいと思うからです。ところが、現実は調べようとしない開業医が多く存在します。患者さんの原因追及よりもお金を優先してしまうなんて、情けない話です。

開業医は、多くの職業の中で平均年収が図抜けています。もちろん正当な報酬もあるのですが、こういう部分もあるのも現実です。真面目にやると損をする、それは医師の世界でも当てはまると言えるのでしょうね。

休みが長かったせいもあり、連日多くの患者さんが受診され、気力を振り絞って診療している感じです。そしてそんな中、今週末の学会の準備もしつつ、すこやか健康フェアの準備もしてとなかなか忙しい日々です。

これから秋の深まりとともに、ぜんそく患者さんが調子を崩してきます。当院ではそんなに大崩れする人は多くはないですが、更に忙しくなることと思います。

覚悟して、診療に当たりたいと思っています。