毎日、真面目に診療しています。
ふと、私の診療の目指すところは何だろうと思ったりします。
研修医になってから、ぜんそくの子ども達を診る機会が多く、当直の日にぜんそく患者さんが何人も入院してくる姿を見て、日本トップレベルの専門病院ではどう対応しているんだろう?、見てみたいと考えました。
重症なぜんそく患者さんを何人も経験させていただき、対応を身につけましたが、福岡の専門病院でもっとも関心を持ったのは食物負荷試験でした。もう15年前のことになります。これはこれまでも何度か触れていますよね?。
それ以来、食物アレルギーの対応を多くの医師、多くの新潟県民に知って欲しいと自分なりに頑張ってきました。食物アレルギーで困っている患者さんは多く、上越市内外から受診してくださっていますが、医療の進歩もあり、「経皮感作」が注目されてきました。
昨日も触れたように、アトピー性皮膚炎の湿疹部から食べ物が入り、食物アレルギーを発症していくメカニズムが解明されてきており、逆に湿疹を治療することで、食物アレルギーが予防できる可能性が示されています。
食物アレルギーは予防できたに越したことはありません。私の診療は必然的に食物アレルギー予防へとシフトしていきます。最近は口コミか何かで、生後6か月前の湿疹を心配する赤ちゃんが大勢受診してくれるようになり、腕を振るって対応しています。
ここはある程度中期的に診ていく必要があります。自分の目で時々アレルギー検査をして、卵やミルクの値が上がってこないか観察しようと思っています。食物アレルギーの発症を予防できるのなら、こんなにうれしいことはないですね(笑)。
ふと、これって私のアレルギー診療のゴールだろうか?と考えます。私の診ている患者さんの発症を仮に減らすことができたとしても、多くの医師が私と同じ目線で治療してくれている訳ではないので、私が頑張りつつもその一方で、食物アレルギーが作られていきます。
結局、食物アレルギーは残るだろうし、食べられないと困り果てて、今後も当院に食物アレルギーで受診される患者さんも後を絶たないのだろうと思っています。
ダニやホコリも経皮感作し、それでぜんそくやアレルギー性鼻炎も発症してくる可能性が示されています。経皮感作を減らすためには、アトピー性皮膚炎の治療が上手でなければいけません。見渡す限り、治療の上手な小児科、皮膚科はなかなか見当たりません。となると、アトピー性皮膚炎もぜんそくもなかなか減っていかないのかもしれません。
ふと、私も半世紀生きてきて、医師人生もあと20年あまりでしょうか?。アレルギーを克服する野望は持っていますが、そのゴールは達成できないまま、人生を終えてしまうんでしょうね~(汗)。
そう考えると、ゴール設定が難しいですね。これまで通り、目の前の患者さんに全力を尽くし、それを地道にひとりひとりこなし、困っている患者さんに対応していくことが私のやるべき道なんでしょう。


