小児科 すこやかアレルギークリニック

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人工甘味料
2016年12月13日 更新

先月、アナフィラキシーを起こし、お住まいの近くの病院に入院した患者さんが当院を初診されました。

ちょっとしたものを食べて、まもなく全身じんましんと呼吸苦があったそうです。確かに食物アレルギーを疑われるべき状況でしょう。

食べたものは、カニかまとキャラクターもののグミともう一つ何かを食べたそうです。アレルギーをかじっていると「あぁ、カニだ」と考えそうですが、カニかまのほとんどが魚肉にカニエキスで風味をつけているようですね。

カニかまは以前から食べており、初めて食べたものがグミだったそうです。入院した先の小児科医から「そのグミは食べないように」と指導がありました。

「果たして本当だろうか?」と疑問を持ち、当院を受診されたという格好です。私も「本当にグミが原因なのだろうか?」と考えました。グミが原因でなければ、他に犯人探しをしなければなりません。

とりあえず、グミは一袋6個入りを食べたそうですから、それで負荷試験をしようと考えました。お母さんは最初は浮かない表情でしたが、原因究明のための負荷試験を了承してくださいました。

ちなみに、そのものを使って皮膚テストをやりましたが、まったく腫れず、グミが原因でない可能性も十分あると考えていました。

となると、そのものを慎重に食べさせてみるしかない訳です。もちろん、最初は少量から始めます。食べ進めていくと、何も症状は出ません。

ところが、途中で身体にポツ,ポツと小さなじんましんが出始めました。そして咳も見られてきました。

この時点で、やはりグミが原因なんだろうということになり、負荷試験は中止となります。アナフィラキシーには至っていませんので、内服薬と吸入で治療を行いました。

グミが原因となると、原因は何か?。調べてみると、人工甘味料が原因である可能性が出てきました。これから使用されていた人工甘味料を取り寄せて、精査をしてみようと思っています。

いやいや、こんなものまで原因になり得るんですね。エリスリトールというのは耳にしたことがありますが、今回のグミには含まれていないようです。

そうであれば、正直、私は初めての経験となります。人工甘味料と言えば、多分お菓子に結構含まれていそうです。気安くお菓子を食べられなさそうですが、まずは人工甘味料の精査をしてみようと思っています。