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2017年02月06日 更新

今年に入って、本屋でたまたま手にした本が、元NHK記者さんが医学部に入り直し、医師になり、自分の感じた医者の世界を描いたものでした。

印象的だったのが、医師からは「同業者を悪く言うもんじゃない」と否定的に言われたのに、医師以外からは「よくぞ書いてくれました」という評判だったそうです。

私が読んだところ、「オブラートに包んだように書きましたね」って感じで、この場での私の文章よりもだいぶマイルドに書かれていました。この方は内科医になったのですが、事実がありのままに書かれている印象を持っています。

現在、キムタク主演のドラマが放映されていますが、医療系はヒューマンドラマとして失敗が少ないようで、放送局側も作りたがる傾向があるようです。ただし、内科よりも外科ですよね?。難しい手術を成功させ、劇的に改善させるからこそ、ドラマにしやすいのだろうと思います。

ドラマのイメージ先行か、医師に対し、信頼できる、患者さん本位、自らを犠牲にして働くなどなど、そういうイメージを描いている方が多いのだろうと思います。

ただし、症状が改善せず、当院に逃げてこられる患者さんはアレルギーの患者さんが多いのですが、いい加減な医療しか受けていません。もちろん、その医療機関で満足いく医療が受けられていれば、当院に来る必要はないのですが、多くのというか、ほとんどの周囲の医療機関から当院に逃げてこられるのです。

地元では有名だったり、患者さんが多い開業医からもよく来られます。だいたい効率重視で、自分の利益しか考えていないのではないか?と思えるくらいです。いつも言っているように、医者は正しい診断をし、適切な治療をすれば、病気がよくなってしまいます。その逆をやれば、つまり誤診をし、効かない薬を出した方が、何度も受診して儲かってしまいます。

レセプトという医師からの医療費に請求書は、誤診した病名と治療薬が提示されているのみで、医療費が支払われます。つまり、誤診し放題で、1人当たりにいかに時間をかけず、流れ作業で“やっつけ仕事”的にやるのが、そういう医者には有利に働きます。「他にも患者さんが待っている」、「忙しそうで質問もできない」と患者さんも勝手に遠慮しますから、何のブレーキも持たない状況です。

私の目から見て、本当に良心的にやっているドクターにはほとんどお目にかかったことがないくらいです。勤務医時代はそれなりに真面目にやっていても、開業してまもなく“ぬるま湯”につかってしまう医者は大勢います。ひどいアトピー性皮膚炎を「あせも」と診断するバカな皮膚科医もいるくらいです。

数年前に食物アレルギー対策で、某市と話し合ったことがあります。今ほどは厳しくなかった時代ですが、食物アレルギー対策を取るべきと訴えても、「予算がない」、「研修会は必要ない」という耳を疑うような回答でした。公務員として失格でしょうね。地元の医師会からの圧力があったのは間違いないと踏んでいます。「自分の領地のことに意見するな」ということでしょう。

そういう経験からも、行政は地元医師会には頭が上がらないようです。医師が集まると相当の力を持っていますので、政治家も介入しにくいのは明らかです。

よく政治の世界で「伏魔殿」という言葉が使われますが、それは医者の世界でも同様だと感じています。行政も政治家もメスを入れられないし、自浄作用も期待できないのですから、そうなることは必然なのかもしれません。

利益重視、効率最優先の医者が多いこの現実を、明らかにするのは医者にしかできないことだと思っています。私がこの場で吠えても、ごくごく一部の人にしか伝わらないのは分かっています。それでもそれなりの方々がこれを読んでくださっているようです。

悪い言い方をすれば、いかに患者を“食いもの”にして利益を上げるかを考えている医者が多いため、食いものにされないためには、医者がみな良心的で、献身的に医療をしているという「妄想」を捨てるべきなのです。

多くの患者さんが声を上げることで、医者の世界を変えることができるのだろうと思っていますが、それは不可能に近いことだと思っています。まず現実を知っていただくことから始めていくしかないと考えています。