当院は、土曜は忙しいようです。
園や学校が休みで、市外から受診されやすいのが原因のようです。更に2週連続で「気道過敏性試験」を実施しています。
この検査は、ぜんそく患者さんが治療を中止していいか判断する検査で、わざとぜんそく発作を誘発しやすいような薬を濃度を変えて吸入させ、規定の濃度の薬を吸入しても発作を起こさなければ、気道の過敏さは取れており、地調を中止する目安にできるというものです。
以前も書いたのですが、やっていることは「食物負荷試験」と同じです。食べて症状が出れば「食べてはいけない」、症状が出なければ「食べてもいい」と判断するのと似ていますよね。
ぜんそくは、勝手に治療を止めてしまう患者さんも多いのですが、そう簡単に治るものではありません。数年安定していることを確認し、そろそろ治療を止められそうかどうかを確認する意味で、この検査を行っています。
ただし、今回やった患者さんは高校3年生でしたし、大きなお子さんで、検査を実施できそう(低年齢ではできません)で、治療を中止できそうな患者さんを選んで実施しています。
土曜もシッカリ働いて、気道過敏性試験とかやっていると、あっという間に月曜になり、休めた気にならないんですよね…(涙)。
さて、先週卵焼きで負荷試験をやった患者さんは、1歳3か月でした。0歳時に卵白がクラス3と高かったため、多くの小児科にかかっている患者さんは「卵アレルギーがあるから、食べるな」と指導されていると思います。
そのやり方は、もう古いと言いたいのです。現在は、除去することがかえって食物アレルギーを悪化させる可能性が指摘されています。
この患者さんとの出会いは、生後4か月になります。それまで女医さんの皮膚科にかかっていましたが、“乳児湿疹”と言われ、確かキンダベートという軟膏が出されていました。
よくなっているケースもあるのでしょうが、よくならないと当院に逃げてこられることが多いようです。そもそも“乳児湿疹”ではなく、アトピー性皮膚炎でした。既に新潟県の医師のレベルの低さは、十二分に思い知らされています。診断のできない医師は、皮膚科が専門と言えども、治療できるはずはありませんからね。
初診の4か月時に食物アレルギーを心配し、アレルギー採血を実施しています。卵白はクラス3でした。
昨年の秋に食物アレルギーのガイドラインが改訂されましたが、負荷試験は1歳からの記載が外れました。それまでは、当院でも1歳から負荷試験をやるようにしていました。
この患者さんには、1歳くらいになるのを待って、実際は11か月でしたが、卵クッキーで負荷試験を行いました。楽々3枚を食べることができました。
患者さんには、3枚に含有する卵タンパクをお知らせし、その範囲内で食べさせるよう指導しています。ところが、1歳2か月時に卵料理も少し食べさせているという話を聞きました。
まあ、結果オーライです。多くの卵を摂取することでアレルギー症状が出ることもありますが、出なければ許容しているという意味です。その話を聞いて「卵焼きを食べられるんじゃないか?」と考え、卵焼きで負荷試験をやることにしました。
当院は気になったら負荷試験はすぐやるようにしているため、有名病院のように何ヶ月待ちなんてことはありません。提案し、予\定を立て、すぐに負荷試験をやることになりました。
結果は、何も起こりませんでした。11ヶ月までは卵は除去していましたが、卵クッキーが食べられることが分かって以来、お母さんの卵への抵抗感が一気に減ったようです。
これってとても大事なことだと思っています。多くの小児科医は「卵アレルギーだから食べるな」と言います。卵を含む食品を食べてアレルギー症状がみられるのが「卵アレルギー」なので、この患者さんは卵アレルギーの可能性があるだけで、確定ではありません。
11か月の時に卵焼きで負荷試験をやっていれば、症状が起きたかもしれないし、何も起きなかったかもしれません。それは分かりませんが、最初に卵クッキーを食べさせ、抵抗感をなくし、日頃から卵製品を食べてもらっていたことがプラスに作用したのかもしれません。
この「抵抗感をなくすこと」がとても重要だろうと考えています。


