食物アレルギーは、食べることで抗体が作られるため、食べないのがよいとされてきました。
ところが、抗体は「経皮感作」といって、皮膚からアレルゲンが入ることで作られることが分かり、また食べることはかえってよいこととされてきています。
更に、皮膚からダニやホコリが入ることで、ぜんそくやアレルギー性鼻炎も起こってくると考えられています。
ということは、アトピー性皮膚炎があり、食物アレルギーがあれば、ぜんそくや鼻炎の存在を疑った方がいいということでしょう。実際、アトピーの患者さんは、咳が長引く人が多いのです。
他の医者で「風邪」、「風邪」と診断されていても、正しくないことが多く、多くの小児科医が「咳」=「風邪」という発想から抜け出せずにいます。風邪薬を使っても改善がなければ「風邪じゃないんじゃないか」と考えるのは医師の方なはずなのに、患者さんの方が「おかしい」と感じ、当院へ鞍替えされている状況が繰り返されています。
医師からすれば、「自分が治したから、受診しなくなった」とでも考えているのでしょう。10年以上同じミスを繰り返している小児科医って、かなりの数にのぼると思います。この停滞感が、私は嫌で嫌でなりません。
さて、今年もインフルエンザが結構流行りましたが、A型の方はだいぶ減ってきているのではないでしょうか。そのインフルエンザに関して、当院では気を付けていることがあります。
ぜんそくがあったり、ぜんそくとは言い切れない“ぜんそく予備軍”だったりすると、風邪を引くと咳が悪化することが多いものです。その咳を特に悪化させやすいのがインフルエンザだと感じています。
インフルエンザの流行期は、お子さんが発熱すると、すぐに受診される方が多いものです。早いと、熱が出て1時間後に受診されることもあります。
インフルエンザが陽性で、咳も悪化しかけていると思ったら、ぜんそく治療薬を休止している場合は、悪化を見越してぜんそく治療薬を処方するようにしています。
このような先を見越した対応は、かなり有効です。悪化してからの受診は後手に回るため、早めの対応は患者さんの負担を減らすことにもつながると考えています。
こういう対応をできる小児科医が増えればいいなと思っています。


