昨日、こんなことがありました。
当院で診ている患者さんから「耳鼻科に行ったらスギ花粉症と診断され、薬をもらいました」と言われました。
確かに先週の土曜からスギ花粉が一気に飛散するようになり、それで受診する患者さんも増えました。こういう患者さんが受診されると、カルテの過去にさかのぼり、血液検査でスギが陽性であることを確認しています。
そもそも鼻炎のガイドラインには、「鼻の痒み・くしゃみ・鼻漏、鼻閉があり、鼻汁好酸球検査、皮膚テスト、血清特異的IgE抗体検査が陽性、誘発テストが陽性で確実となる」と書かれています。
少々難しい専門用語が並びますが、くしゃみ、鼻水、鼻づまりがあり、鼻水の中にアレルギー性の細胞が出ていること、スギならスギエキスを使った皮膚テストが陽性になること、アレルギー採血でスギが陽性になることを確認することとされています。
誘発テストとは、鼻の中にスギのエキスを入れて、鼻炎症状が誘発されるかを確かめるのが、確定診断になるということです。食物アレルギーの「食物負荷試験」みたいなものですね。
今回の患者さんによると、耳鼻科医から検査は何もされずにスギ花粉症だと診断されたとのこと。これでは診断はできませんよね?。以前も書きましたが、手抜きをする医者が多く、患者さんもそう言われることで、何の疑いもなく信じてしまいます。もちろん、ダマす方が悪い!!。
スギ花粉症なら、ゴールデンウィークくらいまで飛散するので、それまでの治療となりますし、他の原因、例えばダニならば、治療は続けなければなりません。
患者さんも、自分がスギに対し弱いのかどうかを知っておく必要があります。当院の場合、アレルギー採血は最低でも行っています。痛いのはかわいそうだけど、診断を確定するためと、患者指導を行う上で欠かせない検査です。
この時期は、検査もせずにスギ花粉症と診断し、薬を処方する医師は少なくないように思います。決して正しくない判断であることが理解できると思います。
やはり、患者さんは立場が弱く、医者に意見することはできないため、一方通行的な“医療”になることは多いと思われます。医師がガイドラインに沿った医療をしてくれるなら、何も言わずに正しい医療が施されるのでしょうが、いい加減なことをする耳鼻科医も少なくないようです。
スギ花粉症と診断されている方で、検査も何もされていなければ、「おかしいな」と感じていただきたいと思っています。


