小児科 すこやかアレルギークリニック

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2017年03月28日 更新

先日、皮膚テストを求めて受診された患者さんがいました。

ピーナッツでアナフィラキシーの既往があり、他のナッツ類も除去していました。アレルギー専門医にかかっていたそうですが、学校の栄養士さんから当院の存在を知らされたようです。

講演でもよく言っていることですが、ピーナッツアレルギーがあるから、クルミやカシューナッツ、アーモンドの除去は必ずしも必要ではありません。何故なら、ピーナッツは土の中になるもの、他のナッツは木の上になるものです。それなりに異なるものなのです。

前医のアレルギー検査によると、ピーナッツはクラス4か5で、ピーナッツアレルギーを詳しくみるArah2もかなり高く、負荷試験は厳しそうであることは分かりましたが、他のナッツ類はクラス2程度でした。

親御さんは、栄養士さんから皮膚テストという方法もあることを知らされたようです。プリックテストという検査ですが、ピーナッツでもアーモンドでも小針をグリグリして、針先に粉を付けた上で、患者さんの腕にちょんと傷を付ける方法です。傷から粉が入り、アレルギーがあると大きく腫れるという検査です。

私の場合、無駄な除去を続けたくないので、アレルギー検査だけでなく、皮膚テストも併用するようにしています。両方とも陽性なら、リスクは高いと考え、いずれか陰性なら、食べられる可能性が高いと考えます。

持参していただいたナッツを用いて検査しましたが、ピーナッツのみ大きく腫れ、他のナッツでは陰性でした。この結果から、アーモンドやカシューナッツは負荷試験の適応になると思います。

新潟の栄養士さんのレベルも上がってきていると思う一方、専門医であってもナッツ類となると、無駄な除去をなくそうとしない人もいるんだなと感じました。

実は、学校側がピーナッツアレルギーを心配し過ぎて、給食を別室で食べさせるとか考えているようで、プロとして、そこまで必要ないということも証明したいと思っています。