新年度の近づいてきました。
例年のことながら、アレルギー診断書の記載を求められることも多く、アレルギー採血をしたり、負荷試験が必要になったりするため、その分、忙しいようです。
たまたまなのだと思いますが、最近はエピペンの再処方する患者さんが多くなっています。
そう言えば、去年もこの時期でした。1日に数人処方することもあります。エピペンの期限が基本1年なので、またこの春ということなのでしょう。
そのエピペンなのですが、「0.15」と「0.3」の2種類があります。体重で分けられていて、前者が15kg以上、30kg未満、後者が30kg以上となっています。
問題なのは、15kgない子で重症だった場合、どうするかということです。確かに食物アレルギーは、アナフィラキシーショックを起こしているんだけれど、12kgくらいしかないケースもあります。
以前、学会で何人かの先生にどうしているかを聞いたことがあります。15kg以上を守っているという先生もいましたが、多少下回っても処方することがあるという先生もいました。
ルールとして、15kg未満には使えないとメーカーが言っていますので、何かあれば医師の責任を問われます。でも、例えば14.9kgの子に対し、重症と分かっていて処方しないのは、どうかと思ってしまいます。
ちなみに、アメリカなどでは体重が10kg以上でも処方されることが多いようです。救命を優先しているこということでしょうし、アメリカから転居されていた患者さんが、10kgそこそこなのにエピペンを処方されているケースも目にしています。
昨年、乳性飲料を口にしたかもしれないというお子さんが、喉頭浮腫を起こして、救急搬送されてきましたが、驚きました。喉が腫れる病気ですが、まさに呼吸困難で顔色も悪く、ぐったりした状態で搬送されてきたからです。
極めて重症な牛乳アレルギーのお子さんでした。体重は15kgありませんでした。極めて微量で、このような症状を起こしてしまったため、親御さんに説明した上でエピペンを処方することにしました。もちろん、何か患者さんに不具合が起これば、私の責任ということになります。
先日、実家で誤食で乳を口にしてしまい、アナフィラキシーを起こしたのだそうです。親御さんが勇気を持ってエピペンを打ち、近くの総合病院に搬送されたそうです。
親御さんの処置も適切だったと思っており、喉頭浮腫までには至りませんでした。カルテの体重は12.8kgでした。私も勇気を持ってエピペンを処方しましたが、処方していて良かったと思っています。
こういう経験を踏まえると、とても重症な患者さんに関しては、こういう形の処方は「あり」なんだろうなと個人的には考えています。


