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勘違い
2017年04月03日 更新

先日、はしご受診について触れました。

A医院、B医院、C医院と渡り歩いて、同じような検査や処方を受ければ、無駄に医療費がかかるという格好です。

でも、医療の世界から見れば、A、B、C医院がみな潤うんだから、そちらの方を「よい」と考える人もいそうですよね。

はしご受診を減少させるために、「かかりつけ医を持ちましょう」と言っていますが、多分A医院がかかりつけのはずです。最初に行っていますから。近くで、頼りにしているから受診したのだと思います。

A医院が実力がなく、誠実でないから、そこで問題解決もしようとせずに、専門医に紹介もしなかったのだろうと考えてしまいます。

日本の保険診療制度は、医師のレベルが等しく高いことを前提としていますが、いい加減な医者は少なくないと思っています。国や医師会が、医師のレベルを等しく上げようとしないことに矛盾を感じています。

A医院は、本当はB医院に患者さんが逃げたにもかかわらず、来なくなったのは自分の治療がよかったからだと勘違いしていることが多いと思います。近くてアクセスのいい、使い勝手のいい医者に対し、B医院やC医院に行ったとは言えませんからね。A医師の機嫌を損ねたら、今後診てもらえないじゃないかと不安になります。

こういう患者側の“配慮”がハッキリ言って「勘違い医者」を増やしていくんだろうと思っています。

当院が力を入れているアレルギーは、慢性疾患なのですぐには治りません。いつも言っているように、ぜんそくが風邪、アトピー性皮膚炎が乳児湿疹と誤診されやすいのですが、いまだに医者の誤診が繰り返されています。

当院は、市内外から受診がありますが、多くの“かかりつけ医”が誤診を繰り返しており、同じミスをして症状が改善せずに、患者さんが困り果てて当院を受診されているのです。

上の子で誤診され、当院を受診しているにもかかわらず、下の子が生まれても、また同じ医者にかかり、誤診されての繰り返しです。医者が悪いのは当然ですが、そこまでかかりつけ医を信用したがる患者も不思議に感じています。

勘違いする医者と、信じたがる患者。こういう構図が繰り返され、医療費の無駄が増大しているように思っています。