小児科 すこやかアレルギークリニック

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気の遣い方
2017年04月08日 更新

時々、県外の患者さんを診察することがあります。

実家がこちらで、こちらに来ている時に体調を崩されて受診されるということなのですが、当院はアレルギーの患者さんが多いので、県外の患者さんも例外ではありません。

食物アレルギーがあり、こちらに戻っている時に、祖父母に受診を勧められて、こちらで負荷試験を受けたなんてことも何度かありました。今回のお話は、里帰り出産で、こちらでアトピー性皮膚炎を見つけ、治療を始めたにもかかわらず…というケースです。

いつも言っているように、最近はアトピー性皮膚炎を早期に見つけ、しっかりとステロイド軟膏で治療しつつ、「経皮感作」を防いで食物アレルギーを起こさないようにするのがトレンドです。臨床の場で実践している医師は100人に1人もいないと思います。

今回の患者さんは、昨年末に当院を受診されていますが、最初はアトピー性皮膚炎ではなく、ゼーゼーの方でした。その前にRSウィルスにかかり、気管が弱くなっており、ゼーゼー言いやすくなっていたのでした。

もちろん、ゼーゼーも治療しましたが、皮膚が気になったため、そちらも診てみるとアトピー性皮膚炎と診断できる状況でした。

まだ数ヶ月でしたので、経皮感作を防ぐためにも、継続的に治療が必要だと説明しました。患者さんの自宅があるのは、某県の県庁所在地でしたが、アレルギー専門医は聞いたことがありません。少し離れた街に、私の知っている専門医がいるため、そこを受診した方がいいと熱心に勧めたのですが、結局、行かないと言われてしまいました。

数日前、祖母が当院を受診されました。やっぱり専門医に紹介状を書いて欲しいと言います。予想した通り、キチンと治療もされず、皮膚症状が悪い状態が続いているようです。

ここで問題が…。患者さんは他県にいるままで受診はなく、お薬手帳もなく、現在かかっている小児科の名前さえも分かりません。

お気づきのように、本来は現在かかっている小児科医が専門医に紹介状を書くべきですが、どういう訳か私が紹介状を書く羽目になってしまいました。いえ、書くのはやぶさかではないですが、親御さんが現在かかっている小児科医に気を遣い、アトピー性皮膚炎の治療もできていないことを実感させないことに違和感を覚えています。

明らかに気の遣い方がおかしいだろうと思っています。またこうやって、自分が治療したから来なくなったという“勘違い”医者が増えるのかもしれません。