小児科 すこやかアレルギークリニック

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問題点
2017年04月27日 更新

昨日、アトピー性皮膚炎に関する課題を提示させていただきました。

食物アレルギーの発症には、アトピー性皮膚炎の湿疹からの「経皮感作」がかかわっているとされ、逆にそれを防ぐには、「経皮感作」が起こる前にアトピー性皮膚炎を治療することが大切と考えられています。

生後6か月のアトピーのお子さんは既に「経皮感作」が起こっていることが多く、それ以前に治療を開始することがポイントだと思うのですが、TARCの正常値が示されていないと指摘しました。

今日は、食物アレルギーの問題点を挙げたいと思います。

昨日、某市に招かれ食物アレルギーの講演をしてきました。1時間しか時間がなく、時間厳守と言われたので、時計を見ながら話さざるを得ませんでした。

話が終わった後、質問は個別にということになり、何人かお受けしたのですが、最初の方はお子さんについての質問でした。

地元の病院にかかっていましたが、さっとアレルギー採血の結果を提示され、卵やミルクがクラス4とか5と高い値になっています。

冒頭に話したように、「経皮感作」でそうなっていると考えるべきで、アトピー性皮膚炎もあるようですが、アトピー性皮膚炎の診断もなし。皮膚症状が落ち着くのに時間を要したようですが、アトピーの診断もできない医者は治療もできない訳で、当たり前のことです。

更に、最近のトレンドなのでしょうか。卵やミルクの値が高いとアナフィラキシーのリスクもあるのですが、家で少しずつ食べるように指導されていました。もうビックリです。

当院でも食べさせるようにしていますが、「食物負荷試験」をしてどれくらい食べられるか分かった上で、それ以内で食べさせるようにしています。つまり、自宅では危険にならないようにするのが、マナーだと思っています。

今回は、当然のようにすべて親御さんに丸投げ。アナフィラキシーが起きても、親御さんのせいにしてしまう腹づもりでしょう。多分、こんなことが全国各地で行われているものと思われます。

敢えて言えば、学会側がどういうケースで専門医に紹介すべきか、何も提示していないことが問題だろうと思っています。

最近は、自宅で限界を越えるように増やしていく「免疫療法」と超えずに食べ続ける「食事療法」というやり方があります。今回のケースは、定義からすると「免疫療法」に当たると考えています。

ただ、学会側は「免疫療法」と「食事療法」の定義を明確にしておらず、「開業医の先生もお忙しいでしょうから、紹介してください」と言うのみ。どういう状態で専門医に紹介すべきかということを明らかにしていないのです。

そんな状況では、非専門医がのびのびと「自宅で少しずつ食べさせなさい」と繰り返させるだけです。上手くいくケースもあるでしょうが、危険なケースも起こっているはずです。

ちなみに今回の患者さんは、当院にかかりたいと言ってくださったので、良かったと思っています。聞けば、まだ1歳。長期に除去し続けていると、重症化するイメージがあり、早ければ早いほど、何とかできそうと考えています。

こんな感じの患者さんは、「頼むから専門医にかかって欲しい」、そう思っています。