小児科 すこやかアレルギークリニック

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2017年05月15日 更新

当院は、お陰さまであと数ヶ月で10年を迎えます。

「十年一日」なんて言いますが、あっという間という思いもある一方で、それなりの歴史を積み重ねてきたという気持ちもあります。

約10年トピックスと称し、この場で日曜日を除き1週間に6回書いてきました。多分、変遷があると思います。つまり、「トレンド」と言いますか、力を入れてきたことが、徐々に変わってきているのだろうと思っています。

開院当初は、ぜんそくを早く見つけることと、食物負荷試験に専念していました。食物アレルギーは、アレルギー採血だけでは何とも言えないため、開業医であろうと、負荷試験は欠かせません。

この場で、負荷試験の必要性を長らく訴えてきました。

かと言って、私自身もリスクの高すぎる負荷試験は避ける必要があります。アナフィラキシーを起こせば、私の責任なのと、患者さんがその食べ物を食べることから背を向けてしまうからです。

特に、卵、乳、小麦は、頻度も高い上に食べない訳にはいかず、さほど重くなければ、どんどん食べさせるべきと考えています。それが、当院の加工品を使った負荷試験です。

当時は、加工品は使うべきではないとされましたが、「食べられるんだから、何が悪い」という気持ちさえ持っていました。しかも、リスクを低くして、開業医であっても実施は難しくありません。

と言うことで、負荷試験を広く小児科医にやって欲しいと願い、負荷試験をしたくても踏み出せない医師に対し、「こうすればできますよ」ということを広めたいと思うようになりました。

最近は、年に3、4回は全国学会でそういった発表を行っています。

また、エピペンを処方している患者さんの通う園、学校に直接出向き、エピペンの使い方の講習にもかなり以前から力を入れてきました。今は全国各地で講習会が行われていますが、きっかけは調布市の誤食による死亡事故だと思います。それ以前から、患者さんの通う園や学校に出掛けており、患者さんの重症さも伝えてきました。まさに主治医だからこそ、成せる業です。

この活動もそうですし、負荷試験は開業医であっても必要で、リスクを下げた負荷方法の取り組みも全国に先駆けて取り組んできたことだと思っています。しかも、その方法を広めるべく、学会活動も行っています。

最近、この場で触れていることはどうでしょうか?。

現在は、「経皮感作」で食物アレルギーが起きることが分かってきました。アトピー性皮膚炎の湿疹をキレイにすることで、経皮感作が防げるのではないかと考えられています。

最近、アトピー性皮膚炎のネタが増えているのは、こだわってきた食物アレルギーを予防できる可能性が示されたので、専門医であっても苦手なアトピー性皮膚炎の本格的な治療に取り組んでいる訳です。

こうやって振り返ってみると、トレンドと言いますか、自分で言うのも何ですが、それなりに先見の明をもってアレルギー医療に取り組んできたように感じています。

これからはどうでしょうか?。

アトピー性皮膚炎の皮膚の治療はとても大切で、アトピーの早期発見、早期治療が重要でしょう。

食物アレルギーを治すためには、経口免疫療法が必要とされ、何年も前ですが、専門病院で一気に研究が始まった時期がありました。当院は、開業医で、夜間にアナフィラキシーを起こしたら対応できませんので、さすがに手を出しませんでした。

それでも、負荷試験をした上で、加工品を食べさせ続けていました。多分、アナフィラキシーを覚悟して無理して増量しなくても、食べられるようになる患者さんは存在します。

アトピー性皮膚炎の治療と同時に、免疫療法には当てはまらないと思うのですが、負荷試験をした上で、少量から確実に食べさせていくことが、アナフィラキシーのリスクも低下させるし、大切なんだろうと感じています。