先週の土曜は焦りました。
患者さんが大勢受診されることは分かっていましたが、15時から新潟市内で研究会があり、私の発表は2番目でした。
医院から120キロ離れているので、13時には出ないと間に合わないと予想していました。12時の時点で数十人お待ちいただいており、時間を気にしながらの診療となりました。
普段は、何時までに診療を終えないといけないというのがないので、どっしり腰を落ち着けて診療できるのですが、いついつまでに診療を終わらせないといけないというのは、性に合わないですね。
今回は、メインは食物依存性運動誘発アナフィラキシーの話でした。当院の経験した症例を提示しました。
この病気は、10代から20代に多いのですが、ある日突然発症します。小麦やエビを食べて、その後運動すると、じんましんや呼吸困難というアナフィラキシー症状を起こす病気です。
原因が小麦6割、甲殻類3割ですので、これだけで9割を占めます。原因の特定が簡単なこともありますが、難しいこともあります。専門医は血液検査や皮膚テストで裏付けを取ろうとするのですが、検査が陰性で特定しづらいこともあるのです。
この病気では原因の特定が重要です。何故なら、それを食べなければ、運動しても症状はでないのですから。極めて重症な症状を起こしたり、原因の特定が難しい場合、誘発試験といって、想定している食品を食べさせ、運動させて、症状が出るかどうかを観察する方法がガイドラインでも推奨されています。
周囲にそういった試験をやる施設がないため、開業医ではありますが、誘発試験をやることもあります。それはひとえに患者さんのためにやらざるを得ないと考えています。
私の発表の最後に、研究会のホームページに誘発試験をやる医療機関を載せたらどうかと提案させていただきました。これは食物アレルギー研究会のホームページに食物負荷試験実施施設が掲載されているのを真似てのことです。
一昨年の私の発表で、食物負荷試験や薬剤アレルギーの負荷試験の実施施設をホームページの載せるよう提案したのですが、何もないまま経過しており、今回も提案したという経緯があります。
発表が終わり、いくつも質問をいただきましたが、その掲載に関して研究会側から意見がありました。開業医では危険が伴うから載せないと。
当院は食物負荷試験も積極的に実施していますが、アナフィラキシーを起こそうとやっているわけではありません。ガイドラインには患者さんのQOL(生活の質)を上げるために必要と書かれており、それに則ってやっているだけです。
逆にガイドラインを無視した医療をやっている病院も多く、患者さんに正しい情報を伝えるホームページを目指して欲しかったのですが、それは叶わないようです。
小児科医は、こういう検査をやっていないことが多く、私がやっているということを快く思っていない医者は多いと思いますが、この研究会は内科医、耳鼻科医、皮膚科医、薬剤師などが所属しています。直接食物アレルギーにかかわっていないので、私の言うことを理解してもらえるのかなと思ったのですが、そうでもないようです。
アレルギーで困っている患者さんは多いし、それを責任を持って診ようとする医師も少ない現状で、キチンと対応してくれる専門医を記載したホームページは、患者さんの大きな救いになるはずです。一部の医療機関に患者さんが集中するのを嫌う、医者ならではの考えも働いているのでしょうか?。
いずれにしても、味方が増えないなと感じた週末でした。


