昨日も午後は講演でした。
昨日も触れたように時間があれば、学会に備えて当院の負荷試験のデータを入力したいのですが、なかなか時間が取れないのが現状です。
ちなみに、昨日の講演の導入部分は、卵アレルギーの発症予防について説明しました。多分、多くの方が生後6か月から少量の卵を食べさせればいいというところだけ頭に入っているので、それじゃいけませんよという説明をしました。
私の場合、1時間半立ちながら話しまくるので、結構疲れます。疲れを取るには少し横にならねばならず、帰ってきて、夕飯を食べて、横になって目覚めたのが0時半。そこから栄養ドリンクを飲んでドーピングをして入力開始です。
そうそう、先日県内の某市から「負荷試験どころではない」とあれもこれも除去されているお子さんの親御さんから相談を受けました。メールを見ると、確かにアレもコレも数値は高いのです。
でも、当院の場合、食べられる量を知りたいので、とにかく負荷試験を行っています。ですから、数値がクラス6だろうが、負荷試験をしないなんてことはまずありません。
実際、これまでの負荷試験をみても、卵、乳、小麦という3大アレルゲンが中心ですが、負荷試験を実施しています。また、多少発赤が出ても、そこで中止とはせずに続行しています。
やる側からすると、発赤が出ると、続行することで強い症状が出るという恐れがあるでしょう。しかし、思ったほど悪化せずに完食できることも多いのです。
パソコンに入力したデータを見返すと、年齢は0歳から17歳、アレルギー採血の結果は0から6まで実にバラエティー豊かです。とは言え、年齢は圧倒的に1歳が多くなっています。
食物アレルギーは除去を続けていても、自然に治ることもあります。しかし、既に報告されている年齢別の寛解率をみると、低年齢では治っていき、高年齢では治る率が鈍ります。「鉄は熱いうちに打て」じゃないですが、低年齢のうちに手を打つのがポイントであろうと思っています。
それこそ、先日出た「提言」を見ても、0歳というか生後6か月を目安に食べさせていく必要が出てきました。
1年ほど前にこんな患者さんもいました。アトピー性皮膚炎がひどく、既に「経皮感作」を受けた状態で他の小児科か当院に逃げてこられたのですが、卵6、乳6、小麦6でした。
専門医であってもビビるところかもしれませんが、まずアトピー性皮膚炎をキレイにしてから、卵、乳、小麦いずれも立て続けに負荷試験を行っています。一番軽かった小麦は既に解除になっています。卵と乳は微量で反応してしまう程、重症なのですが、現在少量を食べ続けてもらっています。
まさにクレイジーでしょうか?。いえいえ、これが当たり前にしなければいけないと思っています。