昨日も、医院に深夜零時くらいまでいました。
毎日診療を一生懸命して、それから学会や講演の準備。そんな活動を一切していない開業医の多い中、頑張る私(笑)。
明日も診療が終わったら車で学会に行きます。参加のみですが、その間は学会発表\の準備はできませんので、今のうちに頑張らないといけません。
昨日は、急遽医院に残る理由がありました。昨日の診療の最中のことです。患者さんが当院を受診し、ある人から「アレルギー採血をしてもらってください」と言われたというのです。
ある人とは、保健師さんだそうです。離乳食の相談をしたら、親御さんがアトピー性皮膚炎の既往があり、アレルギーが遺伝しているかもしれない。食物アレルギーもあるかもしれないから、採血をした方がいいということでした。
多分、先日、体重増加不良を指摘され、保健師のアドバイスでミルクを足すよう言われ、アレルギー症状を起こしてしまったことの反省から、そういうアドバイスを送っているものと思われます。
勉強されている方なのか、それとも市側が一律にそう言うようにしているのかは、分かりません。一連の流れを知っている私のところを受診したからいいものの、体裁よく断られることもあると思います。
一般に皮膚科は、赤ちゃんのアレルギー採血は行っていないようです。多分、スタッフが赤ちゃんの採血ができないからだろうと思っています。小児科も関心がないと「採血なんてかわいそうだ」とか「する必要がない」なんて言いくるめられるんでしょう。
確かに、既に卵が高いことを予想できる患者さんに事前にアレルギー採血を行うことは意味のあることだと考えています。ただ、その意味を他の皮膚科医、小児科医が感じてくれるかと言うとはなはだ疑問です。
実際、その子がアトピー性皮膚炎かと言われると、口の周りにわずかに湿疹がある程度でした。私は疑って採血に応じましたが、あれだけで検査しようとしう考える小児科医、皮膚科医はほとんどいないだろと思います。
親御さんにアトピー性皮膚炎があると、赤ちゃんに遺伝しやすい傾向にあります。それは臨床上、とてもよく経験しています。「では、調べてみましょう」と昨日の夜はカルテから親御さんのアレルギー歴を抜き出す作業をすることにしたのです。
結果は、今月行われる栄養士会の講演や、上越市の保健師さんとの勉強会で発表するつもりです。「今しないの?」って、まだ集計が終わっていません。最近、アトピー性皮膚炎を疑って採血させていただいた患者さんを見てみると、大半が両親のいずれかにアレルギーがあります。
ただし、両親ともアレルギーがないのにとか、片親が花粉症とかでもアトピー性皮膚炎を発症しているケースがあるのも事実です。なかなか家族歴からアトピー性皮膚炎、食物アレルギーを探り当てるのも難しいかな。
でも、自分も知りたいと思って、すぐにカルテをひっくり返し、生のデータを調べられる環境にいることに感謝しなければと思っています。