昨日、食後間もなく蕁麻疹が広がった患者さんが初診で訪れました。
離乳食としてパン粥を食べさせたそうで、まもなく蕁麻疹が結構広範囲に広がったので、お母さんも怖かったろうと思います。
当院としては、ここ最近で3例目ですが、小麦もミルクも初めて与えたのだそうです。乳幼児の食物アレルギーは卵が圧倒的に多いですが、2番が乳、3番が小麦です。この2番目、3番目を初めて食べさせた訳です。
問診では、母乳栄養でミルクも飲んでおらず、ヨーグルトも食べていないので、どちらかは全く分かりません。アレルギー採血をして、必要があれば負荷試験も行ってどちらかシロクロつけようと思っています。
なお、7か月だったので、卵黄しか食べておらず、卵白も一緒に検査をすることにしました。こういった場合、ミルクと小麦しか調べない小児科が多いと思います。多分、あれもこれも検査すると医院の利益が減るからだと予想しています。医療のモラルの低さはこんなところにも色濃く出ているのです。
それよりも何よりも、この患者さんは他院のかかりつけでした。上記の急に蕁麻疹が出て驚いたため、昼の前にかかりつけへ電話したのですが、“時間外”を理由にピシャリと断られたそうです。夕方の医院の終わりならまだしも、休憩時間に入ることを理由に急変した患者さんを断るだなんて、やはり医療はモラルが低下していると言わざるを得ません。
当院は、この状況で断ることはありませんし、この春から2回の救急車を受け入れています。既に来院して待っている患者さんをお待たせすることになりますが、そもそもかかりつけの患者さんを守るために日々診療しています。
残念な開業医のよくあるパターンは、軽症の楽な患者を大勢診たい、楽に稼ぎたい、責任は負いたくないというのがありそうです。緊急時にこそ、医者の本性が現れますので、皆さんのかかりつけは大丈夫でしょうか?。