小児科 すこやかアレルギークリニック

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悪化予防
2017年07月28日 更新

開業医は、誰も“自分の城”を持っています。

多くが40代、50代で開業しますので、ほとんどの人が家族を養わなければなりません。つまり、そのためにも頑張らなければならない訳です。

誰もつぶれようと思って開院はしていないし、自分の城を守らなければなりません。より利益を上げるためには、「一人当たりに時間をかけない」、「損になることはしない」となるのでしょう。

どなたも経験のある通り、どこの医者もあっという間に診察が終わってしまいます。質問すらできない雰囲気だったりします。症状が改善していないのに、同じ薬を出し続けるのも、時間をかけたくないからでしょうね。RSウィルス、ヒトメタニューモウィルスは通常調べると、検査費用は医院の持ち出しになります。だから、患者さんから検査希望があっても、誤魔化したりします。

ご覧の通り、多くの医者が大抵、いい加減なことをしています。敢えて言えば、患者さんをダマしても、良心的に対応しなくても、自らの利益を優先しています。患者さんはそんなことはつゆ知らず、「ありがとうございました」と頭を下げて、帰っています。

当院は、そのようなことはしていないつもりです。良心的な医療を地元に広めたいと思うし、それを貫くことで、他の医療機関の医療が浄化できればと思っています。

ごく一部でしょうが、浸透してきているのかもしれないと思っています。待ち時間が長くても、当院をご指名で通ってくださいます。自分が1日で150名以上の患者さんを診察しなければならないことは予想もしていませんでした。

医療は、良心的だけではダメで、自分が常に発展し続ける必要があります。これまでは卵、乳、小麦は絶対に食べさせるという気持ちで食物アレルギーの対応をしてきましたが、最近ちょっと変えています。

昨日は、ピーナッツがクラス6の患者さんに対し、まさかの負荷試験を行いました。もちろん、親御さんのご希望に沿っています。

通常、当院では10粒を負荷していますが、こういう患者さんの場合、多く食べればアナフィラキシーを起こしてしまうかもしれません。ということで、3粒を目標にしました。

問題なく、3粒を食べることができました。なぜ、こんなことをしたかと言えば、タイトルの通り、悪化予防を意識しています。除去し続けると、更に食べられなくなってしまう恐れがあるからです。

少し前までは、私でさえピーナッツがクラス6の患者さんに負荷試験すらしようと思いませんでしたが、今では食べられる範囲で食べさせ、あわよくばもっと食べられるようにしたいと考えるようになりました。

こんな感じで、最近はアナフィラキシーの既往のあるソバアレルギーやゴマアレルギーの患者さんに対し、負荷試験を行っています。

自分の執念というか、貪欲さには少し驚いています(笑)。