小児科 すこやかアレルギークリニック

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勉強になる
2017年07月29日 更新

専門病院だと、夏は負荷試験が増えるようです。

子ども達の夏休みに合わせて負荷試験を実施するからですが、当院の場合はそうでもなかったですが、ここ最近は明らかに増えているようです。

その日の件数が多かろうが、少なかろうが、とにかく強い症状は起こさせないようにするのが、プロと言えましょう。負荷試験でアナフィラキシーなんて起こしてしまうと、本人もご家族もその食品を食べることにネガティブになってしまいます。

最近、いろいろ負荷試験をしているお陰で、いろんなケースを経験でき、この場で紹介したいと思うようなケースも増えています。負荷試験をやることで、患者さんから勉強させていただいているということでしょう。

アレルギー検査の数値が高い=除去では、学ぶことは何もありません。その殻を破らないことには、学べることはホント何もありません。

以前、開業医は孤独と書いたことがあります。1人で診療しており、患者さんに対し1人で答を出さなければなりません。診療の支えになるというか、医者の回答そのものが「ガイドライン」だったりするのですが、多くの開業医は、過去の経験をもとに診療しています。

ガイドラインそっちのけで、過去の経験を振りかざし、エビデンス(医学的根拠)なんてないことも多いのです。それを黙認している医療界にも責任はあるでしょうね。誤診したって、どんどんお金が入ってくる医者の世界は有り得ません。

今回、勉強になったのは、専門医に紹介状を書いたことから生まれました。当院は、夜尿症も以前からこだわっています。ガイドラインに沿っているので、結構な有効性を誇ります。

ただ、いろいろやっても効果のない患者さんがいました。ガイドラインに載っている薬とアラーム療法をやり尽したのですが、無効だったのです。

お母さんの出身が関東だということで、ご希望もあり、夜尿症を専門にやっている開業の先生に紹介状を書いたのです。先日、ご兄弟が受診された際、「どうだった?」と聞いてみました。

夜尿症の専門医にとっても重症のようで、時間がかかりそうだと言われたそうです。今はいろいろと検査をしているということでした。

ガイドラインに沿っても、治療に抵抗性であれば、「何が悪いんだろう?」となるのですが、今回は専門医にとっても骨のある症例だったようです。私の中では、「やれるだけのことをやってダメなら、専門医に診てもらわないといけない」とインプットされました。

当然の話と思われるかもしれませんが、開業にとってはそれさえも勉強になるのです。結局、患者さんのことを考え、壁を越えようとして初めて経験できることで、「お泊まりのイベントがあるまで、様子をみなさい」なんて平気で言う医者が少なくない中、勉強させていただいたと思っています。

医学って、いつまでたっても勉強なんですね(汗)。