昨日、ヤフーニュースに「ピーナッツアレルギー克服に道か」というタイトルでニュースが取り上げられていました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170817-00000095-jij-asia
オーストラリアの研究グループが、ピーナッツアレルギーを持つ小児に、乳酸菌の一種であるラクトバチルス・ラムノサスと一緒にピーナッツを摂らせ、徐々に増やしてもらったのだそうです。
結果では、82%の子どもが食べられるようになり、そのうち8割が4年経っても問題なくピーナッツを食べられるのだそうです。
学会などで使われていないので、かなり新しい情報のようです。昨年12月にわが国の成育医療研究センターから卵アレルギー発症予防についての素晴らしい研究結果が発表になり、やはりヤフーニュースでも取り上げられました。
今回は、海外のデータなのですが、こうやってヤフーのトップニュースとして取り上げられるのですね。アレルギーというのは、一般の方々にとっては注目度が高いのでしょう。ニュースのしたにコメント欄があり、私がこのニュースに気づいた時点で140件以上のコメントが書かれていました。
残念ながら、医師の多くは関心がないから、こだわって診療している人が極めて少ないのでしょうが…。
そう言えば、先月の学会で成育医療研究センターの先生の講演を聞いた際に、乳酸菌の話もしていました。最先端のところでは、この辺りがトレンドなのかもしれません。
卵の発症予防で強調された、アトピー性皮膚炎の湿疹を完璧に治療することとか、ピーナッツアレルギーの重症度、乳酸菌を加えるのと、加えないの差がどれだけあるかなどは触れられていませんので、私の中でも乳酸菌を加える意味とか、よく理解できていません。
食物アレルギーにこだわっていると、アトピー性皮膚炎の治療って大事なんだなと思っており、その辺は関係なく食べられるようになるのなら、これまた凄い話だと思います。論文が出回るようになったら、チェックしておきたいと思っています。
いずれにしても、ひとつの可能性を秘めた研究結果だと思っています。それにしても、日本が素晴らしいデータと出したと思えば、今度はオーストラリアです。この分野の競争がとても激しいことがよく分かります。成育医療研究センター以外の専門施設の奮起に期待したいと思っています。