小児科 すこやかアレルギークリニック

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意外と多いかも
2017年08月19日 更新

連日、負荷試験が多いです。

これまでは夏に負荷試験が集中することはなかったのですが、今年は多いようです。昨日も6件やっています。

増えているのは、園や学校を休まなくていいように夏休みを利用してという方もいますが、0歳児の負荷が多いということだろうと思います。

当院もそれまでは1歳以降から負荷試験をしていましたが、ガイドラインでもその縛りが取れたため、0歳児でも負荷試験をやるようになっています。2か月前に発表された卵アレルギー発症予防の提言が後押ししてくれているというのもあります。

11か月くらいなら当院得意の卵クッキーを利用しますが、もっと低年齢ならば卵黄を使用しています。提言では6か月から食べさせていくということなので、それに準じようとしています。

昨日も0歳児に卵黄の負荷試験をやりましたが、意外と言っては何ですが、じんましんが出ることもあります。卵黄に付着した卵白を食べさせているつもりですが、そのわずかな卵白でも症状を引き起こしてしまうようです。

以前はそんなに多くないなという印象でしたが、0歳児の卵黄の負荷試験をやるにつれ、意外と多いかもというふうに考えが変わってきました。

医院で微量の卵白を負荷し、徐々に増やしていき、それで症状が出てしまうのです。もちろんアトピー性皮膚炎の治療は行い、皮膚の状態は良くしています。

ただ単に「6か月から卵を食べさせれば卵アレルギーを予防できる」なんて安易に考えている親御さんが自宅で卵料理を食べさせてしまえば、アナフィラキシーに至ってしまうなんてことも起き得ると思っています。

卵やオボムコイドの数値が高ければ、0歳児であろうと多く食べさせれば、アナフィラキシーショックは起こるのです。当院では、何人か自宅でアナフィラキシーショックによって意識を失くした赤ちゃんを診ています。

非専門医にたずねれば、「除去しなさい」と言われるだけです。やはり0歳から食べさせた方が治りやすいと感じています。早めに相談していただければ、危険にさらすことなく食べさせていきたいと思っています。