小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

お声掛けください
2017年08月24日 更新

昨日は、新潟市でした。

診療が終わって、急いで北陸自動車道へ。一路、新潟市内に向かいました。目的は、水曜午後を利用した啓発活動です。

珍しく新潟市内の小学校からお声が掛かり、行ってきたのです。学校職員のほか、保護者も参加されるとのことで、食物アレルギーの最新情報についてのスライドも多く用意していきました。

この辺の話は最近することが多いので、話すのは得意ですね(笑)。食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の関係を別物と思っている人は多いと思いますが、実際はアトピー性皮膚炎の湿疹部分から食べ物が入り込み、卵や乳が陽性化してくるとされます(経皮感作)。

つまり、アトピー性皮膚炎がなければ食物アレルギーはかなり発症しづらいのではないでしょうか?。当院で診ている限り、食物アレルギーの患者さんは乳児期のアトピー性皮膚炎を見逃されている方がほとんどです。ただ、すべての「感作」が皮膚から起こると言い切ることはまだできないようです。

それでも主要なルートは皮膚からだと言ってよいと思われ、実際“湿疹”があると感作を受けやすいこと、食物アレルギーに先行してアトピー性皮膚炎を持っている患者さんが多いことといった論文もあります。

昨日は、学校の先生のお子さんが食物アレルギーだった方もいて、食い入るように私の話を聞いてくださいました。

その学校の生徒さんで、ひどいアトピー性皮膚炎の患者さんがカシューナッツでアナフィラキシーを起こしたとか。大きい子ですが、やはりアトピー性皮膚炎の徹底した治療は必要でしょうね。逆に新潟市は、人口も多く、子どもも多く、市内には医師も多いのですが、食物アレルギーを専門的にやっている医師はほとんどいないため、かえって“危険”な地域だと考えています。

正しい情報を求めている患者さん家族、園•学校職員が多いにもかかわらず、正しい、更に最新の情報を提供できる医師がほとんどおらず、そんな中で食物アレルギー対策を立てていくのは大変だろうと思っています。

昨日うかがった小学校の養護の先生は、私に声を掛けても忙しくて来てくれないと思ったとおっしゃっていました。いえいえ、逆に先程言った理由で新潟市は、何度でも行きたいと思っていました。

他の地域の方も、是非ともお声掛けください。予定を合わせ、どこへでも行きますよ。先月は2週間で全国学会も含めて講演6コなんてこともありましたが、通常はそんな極端はことはありませんから。