小児科 すこやかアレルギークリニック

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追求
2017年09月02日 更新

少し前に食後のアナフィラキシー症状で初診された患者さんがいました。

こういった場合、普段食べているものは原因にはなり得ないため、あまり食べていないものから原因を探ります。この患者さんの場合、エビではないか?ということになりました。

それだけで決めつけることはせずに、血液検査で裏付けを取る必要があります。エビは何とクラス0でした。

エビは原因たり得ないかというと、エビは結構やっかいな食べ物です。クラス0でも症状が出る人はいるし、クラス4とか5でも食べて何ともない人もいます。卵や乳だと検査が陽性になることがほとんどなので、分かりやすいのですが、甲殻類だと原因の特定が厄介だと言うことがお分かりいただけると思っています。

患者さんが食後にアナフィラキシー症状を起こした限りは、何としても原因を追及する必要があります。多分、全国津々浦々で、今回の似たようなケースでは「エビなんじゃないの?」といい加減に対応されていることがほとんどだと思います。

私ならば、「負荷試験をやりましょう」と言うことになります。多くの医者が負荷試験なんてできなしい、必要性も理解していません。こういう場合こそ、負荷試験は必要なのです。

負荷試験を慎重にやってみましたが、何も起こりませんでした。これでエビの話が全くなくなったかと言えば、そうは言い切れません。その日の体調がどうだっかか、運動してアナフィラキシーを引き起こしたんじゃないかなども考える必要があります。ただ、そうではないようでした。

私の考えでは、今回はエビが原因ではないように考えています。このようなケースでは、負荷試験もいとわずに、原因を追及する必要があります。「アナフィラキシーを起こすと心配だから」なんて言う医者もいるでしょうが、ほかに原因食品があるのに、原因でない食品を今後延々と除去し続ける方が、よっぽど心配ですよね?。

お子さんが食品除去をしている場合、今一度除去になった経緯を思い出して、いい加減に原因だと言われた場合は、新たに原因追及が必要だと思っています。ご相談していただければと思っています。