週末は、両親を連れて三重へ行ってきました。
土曜の診療が終わった後、車で出掛けました。上越から高速を西へ走らせ、石川の手前で南下します。東海北陸道という高速道路があり、それをひたすらまっすぐ走ると名古屋を通って、三重に辿り着きます。距離にして、430キロ。以前行った時よりは、そんなに遠くない印象です。
新潟の方は一気に秋が進み、夜なんて肌寒いくらいです。秋に両親と旅行に行ったのねとお思いかもしれませんが、私は学会でした。私が勉強している間は、両親は観光タクシーで伊勢神宮へ。これだと一石二鳥ですよね?(笑)。
日本外来小児科学会という学会に参加してきました。小児科の開業医を対象にした学会で、アレルギーだけという訳ではありません。結構大きな学会です。
北海道や東北の友人には会いましたが、新潟県の小児科医はほとんど見掛けませんでした。
一般の方のイメージは、医師は診療で朝から晩まで働いて、週末は学会に参加して、一生勉強が欠かせないという“修行僧”のようなものかもしれません。
通常学会は、土日に開催されます。医師が参加しやすいようにです。月曜からはまた診療なので、学会に参加したら休みなんてありません。実際、今日の私も長距離運転で三重まで往復したせいもあり、ちょっとお疲れ気味です(汗)。
せっかくの週末を趣味のゴルフやランニング、グルメで過ごす開業医も多いと思います。もちろんリフレッシュは大事ですが、肝腎の勉強をないがしろにしている開業医もかなりいるのも事実でしょう。
日々診療していると、患者さんの対応で大幅に困ることはほとんどありませんが、ちょっと困ることは時々あります。そういう疑問点を解消するのに、日本の第一人者から手ほどきを受けることは大事なことでしょう。
ところが、その疑問点を無視して学会に参加しない不届きな医者って結構います。患者さんにはテキトーなことを言えば納得してしまうので、そんなに困っていないのでしょう。
今まで何となく対応してきて、疑問点のない医師なんていないはずです。自分のリフレッシュを優先して、疑問を解消しようとしない医師はかなり多いはずです。
昨日も話題に上がっていましたが、一般開業医であっても、食物アレルギー対応は避けられませんが、アレルギー検査の数字をみて「除去しなさい」と言っておけば、医師本人は何も困りません。
新潟県を見渡しても、食物アレルギー対応をキチンとできる小児科開業医はほとんどおらず、努力しない医師が多いことを物語っています。
昨日は、アレルギーが専門でない小児科医が食物アレルギー対応をできるようになりたいと、専門病院に負荷試験を見学に行き、自分の医院で負荷試験を行った結果を報告しているドクターがいました。確かに歳をとってから新しいことに取り組むのは、大きなエネルギーが必要です。立派にやっておられ、凄いことだと思います。新潟にもあんなエネルギッシュな小児科医は必要だと思います。
誰かがやり出せば、伝播するということはあります。ただ誰もやらないから、何も変わらない。
医師は、日々努力している人も少なくないと思います。しかし新潟にいる限り、努力しなくても何とかなってしまうことが多いように思います。
少なくとも私は努力するサイドにいたいと思いながら、昨日帰ってきました。