一般的に食物アレルギーの反応は、IgE抗体に依存します。
要は、アレルギー採血での卵白なら卵白の数値が高ければ高い程、症状が起きやすいことを意味します。
この場でも書いているように、クラス2以上が陽性とされていますので、詳しくない医者は、クラス2以上だと除去しなさいと言っている訳です。実際は、クラス2以上でも食べられるケースは多々あるし、逆に食べなければ、食物アレルギー自体が悪化してしまう可能性があります。
患者さん達は、正反対の指導をされて、ありがとうございましたと頭を下げて、お金を支払わされているのが現状です。
昨日、卵クッキーで負荷試験をやりました。無事に規定量を食べられたので、よかったねと話していたのですが、しばらくして嘔吐が4回あったと再診されました。
この患者さんは、卵白がクラス0でした。当院の近くの雇われアレルギー専門医なら「胃腸炎です」と言うでしょうが、これは卵アレルギーの症状の一種と言えます。胃腸炎ではありません。
食物アレルギーの患者さんに真摯に向き合ってれば、胃腸炎なんて言えないはずですが、アレルギー専門医なんていっても、結構トンチンカンなことを言う医者もいるようです。
普通の卵アレルギーなら、アレルギー採血の数字が下がってくれば、卵とのケンカが和解に転じてきていると考えることができます。しかし、このクラス0の場合の消化器症状では、いつもクラス0のはずです。
私はどうやっているかと言えば、数ヶ月おいて負荷試験をやっています。それしかないと思っています。
昨日の患者さんも、以前卵を食べて嘔吐を繰り返していたので、卵クッキーくらい食べられるようになったかどうかを判断するための負荷試験だったのですが、残念ながら治っていないことが分かりました。
こういうケースは、時々負荷試験をやるしかないと理解していますが、何か指標になる検査が開発されるといいなとは思いますが、今のところはないように思います。