小児科 すこやかアレルギークリニック

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2017年09月20日 更新

昨日、10年経っても診断や治療が1ミリも進歩していない医者が多いという話をしました。

向上心のなさが、そうさせるのでしょう。アトピー性皮膚炎の場合は、特にそうなりやすいようです。

皮膚科医は、皮膚を見ればよく、小児科のように聴診器を当てたり、お腹を触ったり、耳をのぞくようなことはないので、診察時間はとても短いし、その上で軟膏を処方すれば、1人の診察が終わります。これは、皮膚をみる小児科医でも同じことですね。

日本の保険診療は、どれだけ悩んで正しい診断をしたとか、時間を掛けて説明しても、何の得にもなりません。診断や治療を間違っていようが、短時間で1人の診療を終えれば、より儲かるようにできています。だから、どこの皮膚科に行っても、あっという間に診察が終わりますよね?。

そういった医者にとって、アトピー性皮膚炎が多分面倒くさいのだと思います。慢性の経過を辿り、先程述べたようにアトピー性皮膚炎と診断すると、ステロイド軟膏を使うことに抵抗する患者さんが出てくるため、アトピー性皮膚炎の「ア」の字も出さないようにしている医者が多いようです。

“乳児湿疹”と言っておけば、納得する患者も多いし、ステロイド軟膏を使っても文句をいう患者さんは少ないと踏んでいるのでしょう。

しかし、小手先の治療では改善に持っていくことは難しいです。逆にテキトーにやって、何度も来てもらえば儲かることになります。医者にとってアトピー性皮膚炎の患者さんは面倒くさいけれど、お金になるのは事実です。良くならなくても、専門医に紹介することなく、自分のところに抱え続けるのは、そういうことなのでしょう。

では、どうしなければいけないのか?。

ちゃんとアトピー性皮膚炎であることを伝え、お子さんであれば、食物アレルギーのリスクにつながることを説明しないといけません。ステロイド軟膏も多分、患者さんが思うよりもたっぷり使うことになるので、その辺の説明もしなければなりません。

そして何より、責任を持つこと。絶対に皮膚の安定した寛解状態の持っていくんだという強い思いを持つことが大切でしょう。良くならなければ、どうしたら良いか一緒に考え、皮膚症状を安定させていく必要があります。

アトピー性皮膚炎の可能性を考えても、“乳児湿疹”と誤魔化し、患者さんを金儲けの道具にしか考えていないような皮膚科医には、敢えて言えば、アトピー性皮膚炎を診療する資格すらないのではないかと思っています。

来月のすこやか健康フェアでは、日本の第一人者の先生に来ていただき、すばらしいお話が聞けると思います。ご期待ください。