週末は、東京で勉強会がありました。
土曜の診療が終わって、新幹線に飛び乗り、土曜の夜と日曜の午前中にかけて勉強してきました。
食物アレルギーに関するものだったので、週末はゆっくりしたかったのですが、仕方ありません。
一番衝撃的だったのが、アレルギー研修施設でアナフィラキシーの時にどういう治療をしているかという話の時でした。私は水曜の午後は園や学校に出向いて、エピペンを含め誤食時の対応について話しています。
先日出かけた学校は、アナフィラキシーで使うべきなのに使えなかったということだったのですが、多くはアナフィラキシー時にエピペンを上手に使ってくださっています。
先日も、開業医の昼下がりといったら、だいたい乳児健診か予防接種で赤ちゃんの泣き声が院内に響いているような感じでしょうが、その日はちょうど乳児健診、予防接種の時間に、とある学校から「エピペンを打っていいか」という問い合わせの電話がありました。
打っていただき、その後、当院に緊急搬送されました。平和な予防接種の時間に救急車がやってきたのです。幸い処置がよかったのか、さほど重篤ではない状態で受診されました。
私自身も、誤食時の対応でそれなりに地域のために頑張っているつもりで、アナフィラキシーでエピペンを使うケースは年に数回程度ですが、多くはちゃんと養護の先生がちゃんと打ってくださった状態で受診されています。園•学校に通う子ども達を守ろうと先生方も必死なのだろうと思います。
話は戻りますが、アレルギー研修施設でアナフィラキシー時にエピペンと同成分のアドレナリンを使っている割合が低かったのです。
医者って何なのでしょう。学校の先生には緊急時はエピペンを使うように言うだけ言って、実際自分のところにアナフィラキシーの患者さんが来たら、エピペンも打てていない状況だったということでしょう。情けないことにアレルギー専門医がです。
結局、ごく一部のアレルギー専門医が食物アレルギーに力を入れていて、適確に対応できていて、他の医師はアレルギー専門医も含めて、ガイドラインに沿った対応ができていないということになります。
私も開業当初は、エピペンすら日本に入ってきておらず、負荷試験の時に強めに症状が出てしまった時は、アドレナリン注射を打つのを躊躇した時代もありましたが、今では必要時には打つようにしています。要は、10年前の私のような専門医が少なくないってことですよね?。
アレルギー専門医って何なのでしょう?。そう考えさせられた週末でした。