当院の力を入れているぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーにはガイドラインがあります。
ガイドラインとは、医学だけではありませんが、医学に関して言えば、日本の第一人者は病気の診断や治療法などをまとめたものです。
それに従うと、適確に診断でき、症状も軽快してきます。ぜんそくを“風邪”、アトピー性皮膚炎を“乳児湿疹”などと誤診する医者が多いとよく書いていますが、それは医者がガイドラインを勉強していないから。食物アレルギーの負荷試験の重要性を日頃から強調していますが、それもガイドラインに明記されています。やる医者が少ないのは、ガイドラインを軽視している人が多いことを表しています。
お山の大将的な医者が多く、患者さんを救いたいと考える医師がいかに少ないかを物語っています。だからこそ、私は、明日に迫りましたが、「すこやか健康フェア」を続ける必要があるのです。
日本の第一人者の先生をお招きし、ガイドラインに沿った治療や、最新治療を新潟に居ながらにして、無料で聞くことができる。そんな機会は地方の人にとってはほとんどないことでしょう。
地方は、努力しない医者がやりたい放題なので、それを少しでも是正したいし、患者さんを守るには、医者を代えることが一番の“薬”だったりします。
昨日、ちょっと感動した話があります。
夜尿症の患者さんにガイドラインに沿った治療をし、一旦失敗は軽快していました。それが1週間のうち半分は漏らしてしまうようになったというのです。
最近は、ミニリンメルトという薬は相当効きます。薬を使っても良かったのですが、薬を使う前に生活指導をやってみることにしました。具体的には、利尿作用のある果物は控えるというのと、夕方から飲水制限をするというものです。
後日再診時に夜尿の状態を聞くと、失敗は2週間に1回程度だと言います。母が仕事の関係で、夕方はお子さんを祖母に預けていて、果物や水分を多めに与えていたようです。それを制限したら、見事に回復したのです。
私もつい薬に頼りたがりますが(汗)、生活指導の重要性を再認識させられました。生活指導を甘くみてはいけませんね。