タイトルでお分かりの通り、昨日から米倉涼子さん主演の「ドクターX」が始まりました。
前クールの「コードブルー」もそうでしたが、医療系のドラマは結構観ています。ドラマでは自分の身も顧みず、患者さんに捧げる医師の姿が描かれます。医療系のドラマは、視聴率が取れるんだそうです。
実際、そんな開業医はほとんどいないと思うし、多くの医者を信用していません。でも、私の中にも、まだ医療を信じたいというところがあるんでしょうね(汗)。
そんな私も医師になって20数年が経ちました。当初はアレルギーを専門にしようとは考えてもいませんでしたが、途中からアレルギーに興味を持ち始め、「やる気スイッチ」が入り、現在に至るという格好です。
結構こだわってやっているつもりです。そんな私に「私、失敗しないので」というものがあるのか考えてみました。
日頃、ぜんそくがあるのか“風邪”とか“気管支炎”と誤診する医者が多いと書いていますが、軽症ぜんそくを見極めることには以前からチカラを入れています。だいたい判断できるかなと思っています。
また、学会幹部は開業医に食物負荷試験をやらせたくないようですが、私はその考えに反発しています。食物アレルギーは、軽症は開業医に対応させなくては、多くの患者さんに対応できないのです。別に、高価な医療機器が必要な訳でもないし、学会幹部が医者を甘やかしているから、患者さんがその恩恵に預かれないのだろうとさえ思います。
年間数百件の負荷試験をやっていますが、負荷試験はアナフィラキシーは起こさないように行うべきです。強い症状を起こさせては、患者さんが辛くなりますし、その食品に恐怖を抱くようになります。
やり慣れない医者や、専門施設の方がかえって無茶な負荷を行い、アナフィラキシーを起こすのではと思っています。
実は、当院で負荷試験を行い、アドレナリン注射を行ったのが最後のケースが、昨年10月でした。つまり、この1年間は700件程の負荷試験をやり、アドレナリンは使用していないことになります。
想定外の症状を起こすこともあり、予想がつきにくいのですが、でも慎重にやれば、アナフィラキシーを避ける負荷試験はできなくはないはずです。“アナフィラキシーを起こさない負荷試験”についても、「私、失敗しないので」かもしれません。
最近は、食物アレルギーが皮膚から「経皮感作」を通して発症することが分かってきました。つまり、アトピー性皮膚炎の早期発見・早期治療がカギになります。
近頃は、アトピー性皮膚炎を心配して早期に受診される方も多く、その対応にチカラを入れています。この判断は結構難しいですが、こだわって区別しようとしており、結構見極められるようになってきた気がしています。
こだわってやっていても、自信を持って「私、失敗しないので」って言えることって少ないですね(汗)。
だからこそ、やり甲斐があるのかもしれません。