これで2回目ですが、出版社から「本を出さないか」という話をいただきました。きっと日々この場で吠えているから、業界の方の目に止まったのでしょう。
先月で、お陰さまをもちまして当院は開院10年を迎えました。
新潟はアレルギーを専門的に行っている小児科医はほとんどおらず、患者さんの役に立ちたいと思い、不安の中での船出だったことを昨日のことのように思い出します。
十年一日とは言いますが、まさにその通り。あっという間に10年が過ぎ去りました。
まだ勤務医として働いていた期間の方が長いのですが、開業してからは裸一貫というか、やること成すこと全て自分に降りかかってくるため、きっと濃い10年を過ごせてきたのだろうと思っています。勤務医時代は、病院という組織に守られていた部分はあると思うのです。
開業して感じたのは、開業医のレベルの低さ、志の低さでしょうか?。患者さんにベストのことをしてあげたいという気持ちがサラサラもなく、専門医に紹介するということもなく、自分を利することしかしようとしない態度に驚いたものです。
他人のことは言わずに自分の医療をやればよい、ということかもしれませんが、患者さんには、医師の言うことは絶対という宗教めいたものがあり、逆に病気になると信じたいんでしょう。患者さんに正しい情報発信をするためには、知りたくないような現実も知っておいていただく必要があると考えています。
医師だって人間。効率よく儲けたいし、リスクは負いたくないと誰もが考えているようです。患者さんが妄信的になっていることも多々あります。
開業して、何かしら正しい情報発信をしたいと考えていました。その一端として、ホームページで連日のようにコメントを書くということをやっています。
アレルギーは、ただでさえ治りづらい、慢性的な病気です。小児科医得意の「様子をみて」では太刀打ちできないことが多いのです。何度かかかって改善がなければ、いつも書いていますが、医者を代えるのが一番のクスリでしょう。
医療に対し、批判的な部分も多く指摘していますが、そこを通らずには情報発信ができないからです。本当にこんなことを書いてはヤバいですよね。
本は書きませんが、そういう申し出があったことに対し、少々驚いています。