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小児科医の幸せ
2017年11月01日 更新

最近は、診療のほかに、インフルエンザの予防接種の患者さんもプラスされるため、忙しいと書きました。

有り難いことなのですが、昨日は200名の患者さんが受診してくださいました。

同業の小児科の医師は、「少ないな」って思う人もいるかもしれないし、「多いね」とか「うらやましい」って人もいるでしょうか?。「大変そう」、「そんなに来なくていい」って人もいるでしょうね。

整形外科とか、皮膚科とか大勢受診される科もあるでしょうが、小児科は診察を嫌がるというか、診察に協力的でないお子さんもいて、手間がかかります。通常、それ程多くは診ることができないと思います。

私は興味はありませんが、ネットで見てみると、医師が開業する際の成功のテクニックが書かれています。「集客」とか「効率」とか、書かれています。

あまりに患者さんの数が少ないと、経営が破綻してしまいますが、医師自体の数が少ないため、廃業って話はあり得るのですが、私の周囲では聞いたことがありません。

世の中の医師がすべて、良心的でモラルが高いなんて思えません。私の感覚では、9割はダメでしょう。私は1割に残れるように、努力しているつもりです。金儲け優先、非常にモラルの低いダメ医者であっても、十分稼いでいけるのが医者の世界です。

当院も、患者さんが少ないと「潰れてしまうんじゃないか」と心配になることもありますが、当面それはなさそうです。

それなりの患者さんに頼りにされることは、医師として嬉しいことではあります。

では、200人の受診があると、幸せか?。有り難いことではありますが、幸せだとは思いません。

最近、重症な牛乳アレルギーは難しいなと思っています。昨日は乳を使った負荷試験が2件ありましたが、2人とも予想以上に多く摂れて、嬉しかったです。ある意味、幸せは感じることができました。

昨日は、急に寒くなったため、ぜんそくの患者さんが多かったでした。真面目に通院していても、調子を崩すお子さんもいましたが、勝手に薬を止めて、咳き込んで昨夜は眠れなかったと受診されるお子さんも何名がおられました。

私の指導不足なのかもしれませんが、何度言っても、勝手に薬を止めてしまい、苦しくなってから来られるのです。大きい子であれば、お子さんの責任が大きいのでしょうが、ほとんどがまだ小さいお子さんで、親の全面的な協力が必要な年代です。

私は、ぜんそく患者さんはすべて治すつもりで治療に取り組んでいます。ですから、ゼーゼー言って受診されると、心が痛いのです。そうならないようにと思っているのですが、歯車の噛み合ない親御さんもいるようです。

アトピー性皮膚炎の患者さんもそうですね。定期的に受診されず、何か月も経って、皮膚の状態が悪くなってから「薬を取りにきました」と言われることがあります。十分量塗れば、そんなに長くもつことはないはずです。

食物アレルギーも、負荷試験をやりましょうと言っていて、親御さんがお忙しいというのもあるのでしょうが、ずっと放置されていて、こんなはずじゃないと思うこともあります。

大勢の患者さんに頼られて、幸せを感じなければいけないのでしょうが、逆にいろいろな患者さんに対応しなければならず、やるべき課題も多く、到底幸せを感じることはできません。

これからも、それらの課題に対する戦いは続くのだろうと思っています。