小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

エピペン騒動
2017年11月02日 更新

先日、当院で診ている重症な食物アレルギーの患者さんが、ある日曜日に救急搬送されました。

卵、乳その他にアレルギーがあるのですが、過去にもアナフィラキシーの既往があります。

食後に「鼻で息は吸えるけど、口では吸えない」という訴えがあったそうです。のどの奥が腫れる喉頭浮腫でも起こしたのでしょうか。母が自宅でエピペンを打って、総合病院に緊急搬送されました。

肝腎の原因ですが、お母さんも卵や乳の除去には慣れていました。原因はよく分からないとおっしゃいます。

当時の状況を聞いてみると、市販の惣菜を食べたそうです。これも十分原因になり得ます。卵や乳が含まれていたのかもしれません。

この患者さんは、卵も乳も重症なため、どちらかが含まれていたと疑っています。それだと、例のアレルゲンが含まれるかどうかの精査をお願いすることも考えています。

以前も触れましたが、牛乳アレルギーの重症なお子さんが、小さなお菓子屋で原材料表示で乳の含まれていないことを確認したにもかかわらず、アナフィラキシーを起こし、搬送されたケースです。結局、乳が含まれていたことを証明し、保健所を通じて指導していただきました。

それと同じようなことをしようかと考えています。それだと卵なのか、乳なのかを絞る必要があります。母と相談すると、卵はだいたい嘔吐、腹痛という胃腸症状が出るとのこと。そうです、卵は胃腸症状が出やすいので、確かに乳の方が原因として高いだろうと考えています。

今回は惣菜の品が原因か、まだ分かりませんが、アレルゲンが入っていないと思って、お子さんに食べさせて、アナフィラキシーを起こすことって意外とあるように感じます。

とても重症であれば、市販のものは使いづらくなってしまいます。とても気の毒に思います。

私にできることは、母の不安を少しでも取り除けるように、今回のアナフィラキシーの原因を突き止めることだと思っています。