小児科 すこやかアレルギークリニック

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“情報”
2017年11月25日 更新

インフルエンザが上越市内でも少し広がってきているようです。

過去に11月から大きな流行になることは経験がなく、この時期ですと一旦終息して、1月くらいに流行期になることが多いと思います。

実は、当院ではまだインフルエンザの患者さんを診察していません。百聞は一見に如かずと言うように、自分でインフルエンザの患者さんを診断するまでは、しっくりこないというのが正直なところです。

ただ、他院の医師もインフルエンザの診療にはチカラを入れているため、また診断方法も鼻水をもらって調べる迅速キットを使っているでしょうから、インフルエンザに関しては“情報”を信用しようと思っています。

私が信用しようと思うのは、インフルエンザに関する“情報”くらいでしょうか?。他にも感染症はあります。RSウィルスとか、アデノウィルス、マイコプラズマとか。これらは、あまり“情報”がアテになったことはなく、自分しか信じられない状況になっています。

昨日、高熱が3日続き、当院を受診されたお子さんがいました。のどの所見から「アデノウィルスかもしれない」と思いました。「園で何か流行っていませんか?」と聞くと、「いえ、何も流行していません」と言います。

調べてみると、しっかりアデノウィルスが陽性ということはよくあります。昨日も実際、そうでした。医者が風邪とアデノウィルスを区別できていない可能性が高いと思っています。

これも昨日、1、2か月前にマイコプラズマが流行していた小学校に通う子が熱と咳で受診されました。「まだマイコプラズマは流行っていますか?」と聞くと、「もういません」と言います。

マイコプラズマは、軽ければ風邪となかなか区別しづらく、しかも潜伏期間は2、3
週間なので、要は忘れた頃にうつってしまうので、一旦流行した学校では、そう簡単に終息はしないものと思っていました。

マイコプラズマの検査をしてみると、ハッキリと陽性でした。多分、マイコプラズマの流行は持続しており、周囲の医者がマイコプラズマを見逃しているのでしょう。

RSウィルスなんて一番嫌らしいところが出る感染症です。1歳以降のお子さんに調べると、医院の損になるので、開業医は頭にRSウィルスが浮かんでも、調べようとはしません。多くの小児科医が「正しい診断」よりも「医院の損得」を考えているからです。

先日、水ぼうそうの水疱が何百個もあるお子さんが、当院を受診されました。前日、親御さんは水痘を疑い、早く治療したいと休日診療所を訪れたそうです。

ラッキーなことにその日は小児科医が担当だったそうですが、「水痘ではなく、とびひでしょう」と言われたそうです。これには親御さんも耳を疑ったそうです。文句も言えず、引き下がったそうですが、翌日には水疱のひどい状態で受診されています。

インフルエンザ以外の“情報”をアテにしてはいけないというのが、伝わったでしょうか?。