「○◯過ぎる」って表現、ネット上でもよく目にします。
私の記憶が確かならば、「美人すぎる議員」ともてはやされた東北の市議さんがわりとハシリだったように思います。
まあ、「美人過ぎる」と書けば、「おやっ」と注目を浴びることができるからでしょう。確かに美人って人もいますが、それ程でもってケースもなくはないですよね。
小児科の場合、診療が仕事なので、「美人過ぎる」とか「美男過ぎる」医師から診察してもらった方が父や母はトキメクのかもしれませんが、医療レベルが低過ぎれば、そこに意味を見出すことは困難になります。
それなら「真面目すぎる」とか「丁寧すぎる」、「説明が長過ぎる」とかの方が、患者さんに有り難いはずです。
開業医は、外来が混雑すると“時間との戦い”という部分も多いにあります。真面目すぎたり、丁寧過ぎる、説明が長過ぎると、効率が悪すぎて、待ち時間も極めて長くなり、患者さんが敬遠されてしまうことにつながります。
実際、多くの開業医が効率を重視“し過ぎ”ている印象があります。開業医だけに限りませんね。総合病院でも、午後の業務に差し支えてしまうため、午前中の診療を速やかに済ませる必要があります。
私が感じているのは、流行りだしてきたインフルエンザはそんなに困っている患者さんはいないと思うのです。最寄りの開業医でも迅速キットを用い、鼻水を検体として短時間で(+)か(-)を判断してもらえます。
そして、抗インフルエンザ薬を服用すれば、速やかに解熱してしまいます。それ以前なんて、4、5日は熱が続く厄介な病気だったですもの、インフルエンザってヤツは。
親御さんもインフルエンザを疑って、医師からインフルエンザとちゃんと診断され、インフルエンザウィルスの増殖を抑える有効な薬を出してもらえるんですから、満足できると思います。
ところが、アレルギーは誤診のオンパレード!。当たり前のことですが、診療の基本中の基本だと思っているのですが、正しく診断されず、適切に治療されていないケースがごまんといます。これはいけません。
当院には連日、他院で誤診され、前医からの診療に不満を持った患者さんが押し掛けています。上越市内はもとより、市外からもです。
他の医師は、自分の誤診にも気づかず、延々と同じ治療を繰り返しており、“効率を重視し過ぎる”とか“改善していないのに同じ薬を出し過ぎる”医者って、過半数はこうでしょうね。
若い頃は「患者さんのために尽くそうと思う」なんて殊勝なことを言っていたはずの、“あわれ過ぎる”医師って全国に蔓延していると思いますよ。