6、7日と福岡で勉強会がありました。
8日は成人の日で休みなので、ここ10年くらいは両親を連れて福岡に行って、7日から8日に掛けて小旅行を楽しむことにしています。
九州では、福岡はもちろん、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島には行きました。最近では山口、高知と足を伸ばし、今回は愛媛に行ってきました。
しまなみ海道に砥部焼、道後温泉と周りました。私自身も足を踏み入れた都道府県はこれで46カ所目だと思います。両親も楽しんでくれましたが、私も楽しませてもらっています(笑)。
先日も書きましたが、肝腎の勉強会では昨年改訂された「小児喘息治療・管理がイドライン」の2017年版が取り上げられました。
ガイドラインとは、日本の第一人者が専門でない医師のために、小児ぜんそくならぜんそくはこう診断して、こう治療していくと患者さんの症状を改善させられますよと教えてくれるものです。
今はガイドラインブームで、ありとあらゆる分野でガイドラインが作られています。多くの医師がガイドラインに沿って診療してくれれば、どの医療機関に行っても、均一で質の高い医療を受けられるようになります。
そもそも、日本の保険診療は、医者は誰が診ても均一料金です。そのためには、医者がちゃんと勉強していて、せめてぜんそくのようにありふれたというか、頻度の高い病気は、日本津々浦々で全ての医師が同じレベルの診療ができるようにするべきでしょう。
ところが、ガイドラインを守っている医師は多いとは言えない状況で、少なくとも当院に紹介ではなく、逃げてこられる患者さんのほぼ全員が、ガイドラインとは異なる治療がなされています。
ガイドラインはある意味、病気の“法律”なので、守らない医者は「法律違反」ということにしないと、均一料金をもらっているので、おかしいことになります。
今回の新たに出たガイドラインの冒頭部分を見て驚きました。こんなことが書かれています。「ガイドラインは担当医の処方裁量権を拘束するものではなく、医療紛争や医療訴訟における判断基準を示したものではない」と断り書きがされているではありませんか?。
子どものぜんそくをどうしたら改善できるかを長年追い求めてきた日本の第一人者の先生が推奨する治療法よりも、専門でもない、場合によってはいい加減なことをやっている医者の治療法が優先されるというのです。医師の団体からの圧力でもあったのでしょうか?。
ガイドラインを守らなければ、法律で罰せられるくらいにならないと、まともな医療が全国に広まらないということでしょうか?。それにしても、なぜそんなに医者を甘やかすのか不思議でなりません。
ガイドラインが整備せれてきてはいますが、お子さんのぜんそく症状が改善しなければ、医者を代えた方がいい。そういう結論のようです。