小児科 すこやかアレルギークリニック

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手を替え品を替え
2018年01月12日 更新

このホームページを書いていて、反響があるのが、「卵白がクラス6なのに負荷試験で食べさせていること」のようです。

クラス6だと専門医でも完全除去を指示するようですが、確かに私ならこんなケースでも多分100%何かを食べさせる努力をしていると思います。

よく「経皮感作」のことを書いています。アトピー性皮膚炎の湿疹部分から食べ物が入って、食物アレルギーを引き起こすというものです。もうひとつ大事なことは、「食べられる範囲で食べさせること」です。

専門でない医師は、「完全除去しなさい」とすぐに言いますが、かえって食物アレルギーを治りづらくしているだけだと思っています。少しずつ食べて、慣れさせていくことってとても重要でしょう。

子どもの3大アレルゲンは卵と乳、小麦です。今の時代、卵白6、ミルク6、小麦6って患者さんは少ないと思います。当院で診ている患者さんで、初診時に3大アレルゲンがいずれもクラス6というお子さんがいました。

今はアトピー性皮膚炎を治療したり、アレルゲンを食べさせているせいもあって、卵と小麦は低下しており、ミルクのみ6を維持しています。

小麦は解除になり、卵も食べさせている最中ですが、卵白は現在、クラス5です。先月カステラで負荷試験を行いました。しかし、途中から食べなくなってしまいました。

この場合、これ以上食べると危険と判断して食べないケースと、単に嫌い、飽きたということもあるでしょう。中には甘いものが嫌い、パサパサしたものを食べないというお子さんまでいます。

カステラだと多くは食べてくれるのですが、このお子さんは食べてくれず、このままでは立ち往生です。ということで、昨日は卵が1/8個入ったハンバーグをお母さんが作ってきていただき、負荷試験を行いました。

結果は無事に最後まで食べてくれました!。この程度の量なら食べられそうだと言うことが分かりました。やはり“手を替え品を替え”という姿勢はとても大切です。

いずれ卵焼きに挑戦できそうだと踏んでいます。