小児科 すこやかアレルギークリニック

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間があくと
2018年01月17日 更新

先日、小学高学年のお子さんに負荷試験を行いました。

食材はピーナッツでした。血液検査は陽性でしたが、以前口にして症状が出てからだいぶ時間が経過しており、負荷試験をやってみることにしました。

食物アレルギーは、過去に症状が出ても、時間の経過とともに治ってしまうこともあります。その反面、かえって悪化していることもあり得るのですが…。何年も経っている場合は、負荷試験をやった方がいいことも多いと感じています。

ピーナッツを1/8食べさせ、次に1/4食べさせると、じんましんと嘔吐、明確なものではありませんでしたが、息苦しさも訴え始めました。

すぐに終了し、内服と吸入を行いました。幸い、症状はじきに改善してくれました。

ここで分かることは、3/8を食べたところで、この症状が出ました。ピーナッツの1/2個も食べていない訳です。知らずに1粒以上食べていれば、もっと強い症状が患者さんを襲ったことになろうかと思います。

ピーナッツアレルギーは、多くの患者さんが「数字が高い」=「除去」となっていますので、ごくごく微量で症状が出るのか、1粒、2粒は食べられるのかを知らない患者さんが多いと思います。

今回、だいぶ時間があいていたため、あわよくば治っていないかという思いもありましたが、症状が出てしまいました。しかも、1/2粒すら食べられないということも分かりました。

年齢が小学校高学年ということで、今後は負荷試験はしないと思いますが、今のご自分の立ち位置が分ったと言えると思っています。

結果的にピーナッツは除去という点は変わりませんが、どれくらい食べると症状が出るという事実を親御さんは学校側と共有し、誤食防止に役立てていきたいと考えています。