食物アレルギーは、「医師によって作られる」ものかもしれない、と考えています。
当院に来られる患者さんは、タイミングが早ければ問題なのですが、遅いいといつも言っているように、乳児湿疹と誤診され、過少診断・過小治療となり、湿疹から食べ物が入り、食物アレルギーを引き起こすようです。
乳児のうちに、しかも頻度が高いのは卵アレルギーです。当院に卵アレルギーの症状を起こして受診される患者さんのほとんどが、それ以前にアトピー性皮膚炎があり、皮膚科や小児科医によって見逃されています。
「もう少し早く受診してくれれば、そうはならないのに…」と思いつつも、何とかしなければなりません。
先日、負荷試験をやった患者さんはまさにこのパターンでした。アトピー性皮膚炎が重症で、受診が遅れると、多くの食品に対しアレルギーを持ち、しかも重症になる印象があります。
卵やミルク、小麦、大豆も高値になる患者さんもいらっしゃいます。今回の患者さんも細かい数値は覚えていませんが、卵以外も数値は高かったですが、卵白5、オボムコイド(OMと略)6という結果でした。
OMは卵アレルギーをより詳しくみる項目ですので、この数値が高いと、完全除去を指導する医者は専門医でも多いのかもしれません。それって違うと思います。「高かろうが、何かしら食べられるものがある」というのが、私の見解です。
実際、この患者さんも卵クッキーの負荷試験は済ませており、今回カステラ1切れを持ってきてもらい、負荷試験に挑戦しました。
結果は、問題なくクリアー!。オボムコイドが6だから、何も食べられないと思ってもらっては困るのです。
医師は、頭が固いと言うか、負荷試験をやって責任を取るのは医師の方ですから、自分を守るためにも「除去しましょう」と言い続けるのでしょうが、完全除去を強いられている患者さんに、この事実をお伝えしたいと思っています。