先日、かなりレアものに遭遇したため、つい写真を撮らせていただきました。
ぜんそくで治療中の患者さんですが、3日ほど前に周囲で流行っているインフルエンザA型をもらってしまい、当院でインフルエンザA型の診断のもと、「イナビル」という抗インフルエンザ薬で治療している最中でした。
そんな中、今度は姉が発熱して当院を受診されました。姉のクラスではインフルエンザB型が流行っているそうで、インフルエンザを調べてみると、B型という結果が出ました。
今年は、インフルエンザのA型とB型が同時に流行するという前代未聞の状態が繰り広げられており、B型にかかっても、いつまたA型をもらうかもしれないかと親御さんもヤキモキされているのだろうと思います。
実際、双子のお子さんで兄がA型、弟がほどなく発熱で受診され、B型が出たなんてケースもありました。家族の中で、インフルエンザのA型とB型が“同居”するなんてこともあったりするのです。
本人が既にA型の治療中で、姉がB型と診断されたという話に戻ります。実は、弟さんも一緒に受診されました。最近は抗インフルエンザ薬の効果もよく、A型と診断された翌日には解熱していたのですが、姉がB型を発症して、じきにまた熱が出たそうです。
この状況、もしやと思いますよね。当院はインフルエンザの診断は、富士フィルムの高性能のものを使っています。結果がこれです(画像)。
姉のB型ももらってしまったようで、インフルエンザのA型、B型同時にかかってしまったという非常に珍しい1枚だと思います。
数日経っていたら、A型の方は順調に解熱しており、ウィルスが減ってしまい、A型が(+)にはならなかったのだろうと思います。しかも「イナビル」で治療している最中で、インフルエンザB型も寄り付きにくい状況だったはずです。
このバターン、ありそうでなかった“キセキの一枚”だと思っています。
いずれにしても、インフルエンザにかかるとぜんそくが悪化してしまう患者さんもおりますので、速やかに回復することを願っています。
