小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

生後4か月で
2018年03月27日 更新

当院のデータでは、湿疹のある赤ちゃんが受診した場合、生後3か月を過ぎると3割以上が卵に感作されています。

卵アレルギー恐るべしです。卵アレルギーの次に多いはずのミルクアレルギーは、かなり頻度は落ちます。

先日、湿疹がよくならないと新規で受診された生後4か月の赤ちゃんにアレルギー採血をさせていただきました。卵白がクラス3、ミルクがクラス2でした。

普通の小児科医は、どういう指導をするでしょうか?。卵は生後5、6ヶ月に至っておらず、食べさせるのは早いでしょうが、ミルクに関しては、母が何らかの理由で母乳を与えられない時にミルクを与える可能性があります。

というか、多くのケースで、ミルクアレルギーがあるとは気付かずに、ミルクを与えてしまい、アレルギー症状を引き起こされてビックリするのだろうと思います。

この患者さんにどういう指導をするのが正しいのか?。もしかしたら、数字が出ているだけで、ミルクは飲んでも何ともないかもしれません。それだと除去の必要はなくなります。もちろん、やや高価なアレルギー用ミルクを買わなくてもよくなります。

その辺のシロクロをつけるには、やはり負荷試験をやるしかありません。

ミルクは生後1か月の赤ちゃんが、ミルクを飲んだ直後にアナフィラキシーを起こしたという経験がありますので、生後1か月から負荷試験の適応にあるのだろうと考えています。

現在は母乳のみですので、ミルクを足す必要が出てから対応するというのでもよいのかもしれませんが、私の中では、なるべく早いタイミングで摂らせた方が治りやすいという感覚があります。

牛乳アレルギーは重い人は、卵や小麦アレルギーよりも明らかに治りづらく、厄介です。早く手を打っておきたいところだとも考えました。

負荷試験では少量から開始し、20ml飲ませたところで、じんましんがポツポツと出てきてしまいました。既にミルクアレルギーを発症してしまっていた訳です。

こういったケースでは、有名なアレルギー専門医であっても、乳児はアレルギー反応を起こしにくいなんて言う人もいますが、そうではないと思っています。実際、やっていますから(笑)。卵も生後6か月から負荷試験をやっていますが、一部は症状が誘発されてしまいます。

食物アレルギーは、除去してしまうことで、かえって悪化させてしまう恐れがあると考えており、なるべく完全除去にはしないようにしています。それはこういった0歳児であってもです。

この辺のことは、専門病院でもあまりやられていないことのようで、私の責任の範囲内で試行錯誤しながら考えてやっていくしかないのだろうと思っています。