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2018年05月03日 更新

昨日、ヤフーニュースをご覧になりましたか?。

「〈抗菌薬〉乳幼児は服用注意を アレルギー発症率1.7倍」というタイトルで記事が掲載されていました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180502-00000006-mai-soci

タイトルだけで内容が想像できてしまいますが、2歳まで抗菌薬を使用すると、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の発症リスクが1.4~1.72倍になるのだそうです。

これも成育医療研究センターによる研究です。この場でも時々述べていますが、アレルギー発症のリスクの高い赤ちゃんに保湿剤を塗りたくると、アトピー性皮膚炎の発症を3割減らせたという画期的な研究も、鶏卵アレルギー発症予防に関する提言の元になった、乳児アトピー性皮膚炎をしっかり治療した上で、生後6か月から少しずつ卵を食べさせることで卵アレルギーを8割減らすことができたというのも成育医療研究センターによるもので、いずれもヤフーのトップニュースで扱われています。

「成育医療センターすごい」というのは間違いないのですが、他の専門施設から画期的な研究が出てこないことを問題視すべきでしょう。

アレルギーは、転換期を迎えています。食物アレルギーはほんどが「経皮感作」により起こることが分かってきて、アトピー性皮膚炎があるから、食物アレルギーやぜんそくが続いて出てくるようです。その辺にアレルギーを防ぐヒントがあるのかもしれないと思っています。

他の施設からもいろいろな研究が出され、百花繚乱みたいになれば、日本もまだまだ捨てたもんじゃないと思うのですが、ちょっとお寒い感じですね。

私は田舎の開業医ですが、「どうしたら食物アレルギーを減らすことができるのか?」という命題に対して、開業医でもできることがないか検討しています。病気の発症しかけならば、まず開業医が治療に当たることが圧倒的に多いでしょうから、これは開業医である当院がやるべきことなんじゃないかと考えています。

他の施設の奮起に期待したいと思っています。